TOEICを勉強しているなら誰でも知っていると行っても過言ではない、花田徹也先生の「文法特急」が約10年ぶりに改訂されました。
旧版は「新TOEIC TEST」だったのがTOEICの変更に併せて「TOEIC L&R TEST」に名称変更されました。
お買い求めの際は「L&R」に注意して購入してください。
改訂前と80%は同じ問題なので、旧版愛用者は無理して買う必要はありませんが、それでもオススメの一冊です。
オススメの人
- これからTOEICの勉強を始める
- TOEIC600点未満
- 旧版or花田先生のファン
旧版の良さはそのままに、新たな追加された部分や変わった所を中心にレビューしていきます。
基本情報
書籍名:1駅1題 TOEIC L&R TEST 文法特急
著者:花田 徹也
定価:935円(税込)
発売日:2021年3月5日
サイズ:新書サイズ
ページ数:336ページ
説明:前作から11年。毎回受験、990点カリスマ講師の探求のすべてを凝縮。時に鍛えられ、洗練された絶対のバイブル。
改訂前の発売が2009年だっため、「流石に古い」「今のTOEICに合わない」などの声もありましたが、満を辞しての改定です。
問題自体はほとんど改訂前と同じですが、それだけ前作の内容が本質的だったと言えます。
TOEICpart5で聞かれる問題は限られています。特に品詞や接続詞・前置詞問題は定番ですが、そういった定番問題に素早く回答するために問題集です。
具体的な変更点をここから説明します。
変更点①:問題数が118→153問
改訂前の118問から35問増えて153問になり、サイズもひとまわり大きくなりました。
増えた問題の内訳は下記の通りです。
第4章20→22問(+2問)
第5章12→28問(+16問)
第6章15→24問(+9問)
第7章15→23問(+8問)
特に問題数が増えたのはpart6対策の5章ですが、英文数が4→7へ増えました。
旧TOEICではpart6の各英文につき問題数は3問でしたが、現行のTOEICでは各英文4問出題されます。
そのため、
第5章part6対策
- 旧版:4英文×3問=12問
- 改訂版:7英文×4問=28問
への変更です。
問題数自体は12問→28問と倍以上に増えていますが、掲載されている英文自体は4→7なので注意してください。
変更点②:花田先生の音声講義付き
英文の無料ダウンロードが付いているのは変わらないですが、今回は花田先生の解説英文がついています。
私の知る限り、特急シリーズに日本語の解説音声が付くのは初です。英文と解説音声はこちら↓からPCにダウンロードできます。
朝日新聞出版 1駅1題 TOEIC L&R TEST 文法特急
解説音声はテキストの解説と同じです。やり込んだ方ならランダムに聞いてもどの問題の解説かわかると思います。
初めて花田先生の肉声を聞きましたが、予想通りのパワフルな声でした。
文法特急の勉強法
TOEICの勉強を初めて間もない方向けに勉強法を説明します。
まずは普通に1問ずつ解いていきます。解説をじっくり熟読して、その選択肢がなぜ正解なのか理解して下さい。目標は「人に説明できる」レベルです。
後はひたすら繰り返し、設定されている目標時間で解けるようにして下さい。目標は30~50周です。
目標時間内に余裕で解けるようになったら、音声を聞きながら少し遅れて発音するシャドーイングを繰り返して下さい。こうする事で正しい英文を無意識に出せるトレーニングになり、リスニングの練習にもなります。
まとめると次の通りです
- 解説をじっくり読みながら1周
- 制限時間内に解き終わるまで繰り返す(目標は30~50周)
- 音声を聞きながらスムーズにシャドーイングができるようにする
解説を読んでも良くわからない人は、中学校レベルの文法知識が抜けている可能性があります。こちらの参考書を片手に進めて下さい。
文法問題集の解説には不定詞や分詞など文法用語がバンバン出てきます。単語の意味が分からないと解説で言っている意味が分からないので、遠回りに感じるかもしれませんが基礎の基礎から学びなおすのが近道です。
文法特急vsでる1000どっちをやればいい?
文法特急と比較される問題集にTEX加藤先生のでる1000問があります(通称でる1000)。
こちらも良書で、問題数も5倍以上あるので文法特急より網羅性は高いです。
ただし、以下の点で文法特急をオススメします。
- TOEICは総合力
- 大きくて隙間学習に向かない
それぞれ説明していきます。
TOEICは総合力
TOEICは文法問題が出題されるわけではありません。part1~4のリスニングを始め、part7の大量を英文を読む力が求められます。
文法問題だけではなく、リスニングや長文のトレーニングが必要になります。点数が高く内うちは文法演習を最低限に抑え、総合的なトレーニングが必要です。
全体的に点数が上がってきて、特にpart5を伸ばしたいと思ってからでる1000問に乗り換えれば大丈夫です。
大きくて隙間学習に向かない
でる1000はA5版の雑誌サイズで、新書サイズの文法特急比べると、2まわり程大きいです。またページ数も656ページと文法特急の2倍あります。
このサイズだと電車の中で気軽に読むには大きく、隙間時間の勉強に向きません。
以上、2つの理由で文法特急をオススメします。
ただ、でる1000は問題の質や網羅性も高く、多くのTOEIC受験者に支持されている良書です。先に挙げた点が気にならない方や、文法を得点源にしたい方にはオススメです。
TOEIC初心者にオススメの参考書
最後に、これからTOEICの学習を始める人向けに、文法特急以外のオススメの参考書を並べておきます。
TOEIC学習に必要な参考書は単語帳、総合問題集、文法参考書の3つで、結論から述べれば以下の3冊です。
単語: 出る単特急 銀のフレーズ
総合問題集:入門特急 とれる600点
文法参考書:大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】
単語帳
先ほどでる1000でも出てきたTEX加藤先生の単語帳です。上位版に「金のフレーズ」がありますが、こちら「銀のフレーズ」はより基本的な単語が収録されています。
語学学習に単語力は欠かせないので、読解演習で苦労しないためにもコツコツ覚えていきましょう。
総合問題集
こちらもTEX加藤先生の著書で、その名の通り600点超えを目指す本です。
解説をじっくり読みながら解いていき、後は音読やシャドーイングを繰り返して下さい。
銀のフレーズの単語を覚えて、とれる600の全文シャドーイングができるようになれば、かなりの確率で600点を超えることができるようになります。
文法参考書
こちらは大学受験向けの参考書です。中学生や英語の苦手な高校生が使用する参考書出るが、これ以上ないやさしいレベルで英文法を教えてくれます。
私も英語が大の苦手で偏差値30台からのスタートでしたが、この参考書のおかげて文法は救われました。形容詞と副詞の違いがわからない人はぜひ読んでみて下さい。
必ずしも全員に必要なわけではないですが、文法に苦手意識がある人は、そばに置くのをオススメします。
今回は以上になります。
TOEIC800点を超えるための勉強も書いてあるので、興味はある方はこちらもどうぞ。