今回は上級編、偏差値65の壁を超えていく勉強法を紹介します。
それなりに英語の勉強をして偏差値60前後で安定はしている、でも次のレベルへ進みたい、そんな受験生向けの内容です。
GMARCHの上位学部、早慶合格に必要な内容を書いています。 最終章で紹介するのは、単語、文法、読解から3冊。これで読解系は完成です!
単語:パス単準1級
さて単語ですが、このレベルになると特にオススメするものはありません。中級編で触れた2000語の単語帳を完璧にしておけば、一応対応できるからです。
これからオススメする単語帳に手を出す前に、もう一度持っている単語帳に向き合ってみてください。
- 1冊目は本当に完璧になっていますか?
- 全て1秒以内に意味が出てきますか?
どんなに難関校を目指していても基礎を疎かにしてはいけません。頻出度で言えば中級編で紹介した単語の方が圧倒的に出ます。必ず覚えなければならない単語を完璧に覚えた人だけ、次に進んでください。
できている受験生にはパス単準1級をオススメします。
その名の通り英検対策用の単語帳ですが、早慶対策にもなるということで2冊目単語帳のスタンダードになりつつあります。
また、大学受験において外部試験利用が盛んに行われるようになったので、単純に英検準1級対策にもなります。
2021年6月に5訂版が発売されました、4訂版と比べて難単語が減ったと言われていますが気にしなくていいです。割とレベルの高い話をしているので、何訂版かは気にせず掲載されている単語をコツコツ覚えてください。
構成はターゲット1900と同じです。レイアウトが苦手な人は同じく定番の速単上級でもいいと思います。
こちらは文章で覚える形式の単語帳で、2015年にめでたく改訂され内容が刷新されました。
ただ、文中に出てくる単語は意外と少なく、多くが派生語や類義語としてでてくるので、その点を考慮して次点としました。
文法:英文法ポラリス
しつこいですが、大学受験は中級レベルで十分合格できます。お手持ちのネクステやアップグレード、ポラリスに少しでも穴があれば、そこを埋める方が得策です。
とはいえ何十周をしていれば飽きもきますし、他で力を試したくなるものです。それは過去問や模試で実践してください。
- 過去問の文法問題は復習しましたか?
- 模試の復習を自信を持ってしたといえますか?
それらが終わっている人だけ、次に進んでください。
中級編でも触れましたが、英語は長文問題がメインで文法問題の比重は落ちてきました。 が、出題される以上は対策しなければならない分野です。
ポラリスは良問300問を厳選してくれているので、素早く確実に力をつけることができます。
1周終わった後は、1日50問×6日で受験当日まで復習していけばいいと思います。直前期なら30分とかからず復習が終わるはずです。
通常のポラリスは時制、不定詞、仮定法など単元ごとにまとまっています。より実践に近い形でランダム要素がほしい人はファイナル演習を選んでください。
以前は最終段階の英文法と言えはファイナル英文法と最終チェック英文法しかありませんでした。
それが関正生先生の登場で大きく情勢が変わりました。当面はこの流れが続くと思います。
文法問題集との向き合いかた
文法問題をする上で大事なのは正解の根拠を説明できることです。いうまでもありませんが、問題集の答えを覚えて満足してはいけません。
文法問題のウエイトは下がりましたが、読解、和訳、英作文、結局英語の全てに文法は関わってきます。答えではなく、原理原則を学んでください。
英文解釈:英文熟考下巻
精読でおすすめなのが、中級編でも紹介した英文熟考下巻です。
レイアウトと音声講義の優位性で英文熟考をオススメしていますが、著者の竹岡先生はまぁまぁクセがある先生です。
竹岡英語が苦手な場合は、基礎英文解釈の技術を使ってください。
どちらも見開き1ページの構成で、非常に見やすく使いやすいレイアウトになっています。音声が付いているのもポイント高いです。
解釈の名著はややオーバースペック
構文解釈系の名著として以下の参考書の名前を聞くことがあります。
いずれも素晴らしい名著ですが、多くの受験生にとってやり過ぎな印象で、最小の努力で最大の効果の観点からオススメしていません。
大抵の受験生は大半は挫折するか中途半端になってしまっています。例外として、
など確実に和訳問題が出題される大学を受験する場合は積極的に推したいですが、その他の受験生は他のことに注力してください。
大量の英語を短い時間で読むが現在の潮流なので、英文解釈の基礎を押さえたら、後は音読や多読で処理スピードを上げた方が得策です。
長文読解:過去問
ここまで来たら過去問に触れて下さい。たくさん解いてよく復習!単語、解釈、背景知識など、隅から隅まで吸収してください。
具体的な志望大学・学部が決まっていればその学部の赤本をやってください。早稲田や慶應など大学は決まっているが学部が決まっていない場合は、以下〇〇大学シリーズがオススメです。通常の赤本より丁寧に解説されています。
過去問を通して自分の課題を見つけ、適宜対策していけば合格が見えてきます。
たびたび紹介してきた関正生先生のスタイルで行きたければ、KADOKAWA版でも大丈夫です。
まとめ
今回紹介した参考書は以下の通りです。
- 単語:英検準1級 でる順パス単 5訂版
- 文法:英文法ポラリス[3 発展レベル]
- 解釈:英文熟考 下巻
- 長文:志望校の過去問
最後に:英語は大事だけどバランスも忘れずに
ここまでやれば英語を「読む」能力に関して、十分合格できる力が身につきます。注意点は、大学受験は総合力ということです。
大学受験において、英語の比重は確かに大きいです。上位私立大になればなるほどその傾向があります。慶應は学部によっては配点50%になります。
が、英語だけでは合格できないのも事実です。英語のメドが立ってきたら他教科の対策にも力を入れていきましょう。
*本記事は2015年に書いた内容を2021年8月に加筆・修正しました。