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没頭できることを求めて

「家畜人ヤプー」とサブカルの終わり

今よりもっともっと若かった時、サブカル的なものに傾倒していた時期があった。少年誌のお決まりストーリーに飽き、青年誌の展開にも慣れて来た頃、本屋の片隅に今まで一度も言った事のない棚があることに気がついた。

聞いたこともない作者、名前も知らない出版社、そこからおどろおどろしいものを感じたのを覚えている。

 

永井豪つげ義春吉田戦車いがらしみきお。ヒロインの首が飛ぶ、論理が通じない人々、荒唐無稽な見付き、自分の頭じゃ決して浮かば無い世界観。罪悪感を感じながら、少しずつ読んでった。

 

長い話は面倒だから、結論からいこう。一人の人間がサブカルに傾倒しかけ、とっとこ逃げ出す話である。この世界は無理だと悟り、尻尾を巻いてまんまと退散してしまった話だ。

 

サブカルとは何か?なんて話はしない、定義なんてどだい無理。。あなたにもあなたのサブカル観があるはずだ。周りの誰とも共有できないもの、それが僕にとってのサブカルだった。そしてその代表が「家畜人ヤプー」だった。

 

家畜人ヤプー」というマンガがある。元は小説だが、仮面ライダーの石ノ森先生がマンガにしたものだ。興味ある人はwikiでも読んでほしい。要は日本人が家畜にされてる話だ。先ずこの設定がビックリだ。

 

読んだのは中学生。当時、戦後50年を少し超えたぐらいのタイミングで、日本とアメリカ、みたいなことを漠然と考えた時期だった。そこに来て、このテーマ。最初はおもしろかった。でも、途中で止めた。正確には読めなくなった。

 

原因は何か?白人に奴隷にされる日本人への同調?アングロサクソンを神と崇めるモンゴロイド?...どっちでもない、受け付けなかったのはヤプーたちの家畜化描写だ。人間を家畜化する、身体改造に耐えられなかった。

 

スプリットタン、割礼、纏足、ボディーサスペンション、それだけでも十分つらい。なのに、それ以上の身体改造に耐えられるはずなかった。それて「家畜人ヤプー」を読むの諦めた。麟一郎はまだ人間だった。

 

それから、僕は自分の思うのサブカル的なものから距離を置くことにした。憧れはあったが、しかし、まことに、残念ながら、そこは自分が気持ち良くなれる世界ではなかった。

 

これはサブカル論ではない、先にも行ったが定義などできない。あなたにも「かつて憧れた世界」があったはずだ、僕にとってそれがサブカル的なものであり、その限界が「家畜人ヤプー」だったという話だ。才能、特性、適正、金銭、....限界は周りじゃなくて自分が決めるものだというけれど、あるものは仕方ない。そう、超えられないものはある。それを自覚した上で、上手に付き合わなければいけない。その境界を知るのも自分を知る事なんじゃないか。

 

そんなわけで僕は「サブカル人間になりたかったけど、なれなかったヤプー」なのである。

 *良い子は読んじゃダメだぞ!

 

元全国2位が教える【受験日本史】~其之参~おすすめの参考書

其之壱:年代はほとんど覚えなくていい

其之弐:なぜ山川日本史の教科書はつまらないのか

 

というわけで、受験日本史の話第3回の今回は、おすすめの参考書について書いていきたいと思います。

前提として、私はできるだけ勉強量は少ない方がいいし、使う参考書は少ない方がいいと思ってます。分厚い参考書が苦手で、極端なことをいえば「参考書は薄けりゃ薄いだけ良い参考書」とさえ思ってます(だってその方が大事エッセンスがギュッと詰まってて余計な勉強をしなくて良い気がするから)。

歴史の参考書は兎角分厚くなりがちですが、今回紹介するのはいずれも日本史の参考書の中では薄めだと思います。勿論内容はいずれも十分です。

今回はそんな私がオススメする参考書を4冊、通史、一問一答、まとめ系、史料問題から1冊ずつ紹介したいと思います。 

(*外部サイトのリンクを多く含んでいます。ページ移動を避けたい場合はクリックしないように注意して下さい)

 

通史

結論から言うと予備校や塾に行ってるなら流れ系はそれで十分!以上!

寧ろそれ以上負担増やしちゃダメ!他の科目も勉強してね٩( 'ω' )و

その上でオススメしたいのが、可能であれば授業を録音させてもらうことだ。人は一度見聞きしただけの体験を、完璧に記憶することはできない(「エビングハウス忘却曲線」で検索!)。なので、記憶に留めたいことは何度も繰り返す必要がある。そこで有効になってくるのが授業の録音だ。

授業を録音しておけば、授業が終わった後、何度でも気軽に復習できる。さらに自分が実際に受けた授業なら想起する(再び思い出す)ことも容易だ。せっかく少なくないお金を投資したのだから、使い倒した方がいい。

英語や数学は視覚情報が占める割合が多いので、音声記録と相性イマイチだ。だが、歴史はストーリーもあるし、音のみで十分学習可能である。私は毎日寝る前に、録音授業内容を倍速再生しながら聞いていた。これによって忘れそうになっている時代の復習をしていたのだ。

僕が学生の時はわざわざテープやMDレコーダーで録音してたけど、今はスマホで簡単に録音できるようになったし、スタディサプリのようなオンライン講義なら録音の必要すらなくなった、本当にいい時代になったと思う。

 

予備校や塾に行っていない場合

金銭的な事情や、物理的な問題で予備校や塾にいけない受験生もいると思う。先ほど紹介したスタディサプリも「オフラインで使えない」という欠点がある。なので、これら条件を満たす受験生にはこちらを進めておく。

日本史の流れ系の参考書はたくさんあり本書がその中で特別優れている訳ではない。しかし!↑のように音声版が販売されているものは多くない。それだけで十分価値がある。日本史選択の受験生には全員配布したい教材である。(同じシリーズで外交史と文化史もあるが、通史の2冊分でも十分)

同じサイトで山川日本史の音声版も販売しているが、買ってはいけない!前回さんざん説明したように、感情を排した教科書は記憶に残りにくい。一方↑本書はとにかくクセが強い。感情や政治信条を入れまくっている。だから人によっては反発や反感を抱くかもしれない。でも、仮にそうなったとしても、感情が喚起されれば記憶には残り安くなるのだ。

 

 

 一問一答

日本史B一問一答【完全版】2nd edition (東進ブックス 大学受験 高速マスター)

日本史B一問一答【完全版】2nd edition (東進ブックス 大学受験 高速マスター)

 

一問一答の使用については賛否両論ある。曰く、日本史は流れが大事だ、日本史は理解が大事だ。そんな中で私の立場を言うと、一問一答はアリだと思っている。じゃあ一問一答を使用するメリットはなんなのか?

それは、用語の組み合わせを覚えることだ。本能寺ときたら織田信長(or明智光秀)、花の御所ときたら足利義満奇兵隊ときたら高杉晋作、みたいなわかりやすい関係から、台場ときたら江川英龍、鉱山王ときたら五代友厚大津事件ときたら児島惟謙(or津田三蔵)。こんな感じで、これがきたらこれが答えみたいな用語の組み合わせを覚えることだ(その1で例に出した、日中戦争のきっかけといえば盧溝橋事件、もそう)。

だから、一問一答というと答えを覚えるものだと思われがちだが、違う。

一問一答は、一問(問題の中にあるワード)と一答(答えの用語)の組み合わせを覚えるのが正しい姿勢なのだ。

僕が受験生の時は東進の一問一答しか選択肢がなかったが、今は旺文社からも日本史Bターゲットという名前で一問一答が出されている。本屋さんで確認して、読みやすい方を選んで欲しい。

使い方は英語の単語帳と同じでコツコツ覚えることだが、学校や予備校でやった範囲は直ぐに取り組むと効果がでかい。授業を受けたら速攻で取り組んで、何度も何度も復習して欲しい。

そして直前期は1日1〜2時代を高速で復習して、1週間(7日)で1周できるようになれば、準備万端である(`・∀・´)

 

まとめ系

まとめ系ってなんぞ?って思われたかもしれませんが、テーマ別に学習する際に使用する教材くらいで捉えて置いて下さい。(外交史や金融史、世界史なら各国史など)。

日本史でるとこ攻略法 (シグマベスト)

日本史でるとこ攻略法 (シグマベスト)

 

んでオススメはこちらです。これが凄く良かった。まずメチャメチャ薄い、そして小さい、超ハンディー。これを使わない受験生はMOTTAINAI

内容は多岐に渡りますが、歴代室町将軍、歴代江戸将軍、歴代総理大臣など、日本史を学習する上で避けては通れぬ丸暗記系を一気に効率化してくれます。

薄いし安い、最高の参考書です。是非お試しあれ。

  

史料問題

受験生が忘れがちな対策として史料問題があります。要は日本史史上重要な史料を掲載して、それが何の出来事を表しているのか、又はそれにまつわる事柄を問いてくる形式のやつです。センター試験は勿論、早慶でも頻出だが、そこまで対策が回る受験生はハッキリ言って多くない(英語でいうとリスニング対策みたいな感じ、出るけどみんな対策出来てないみたいな)。なので得点源に出来れば、他の受験生とガツンと差を付けることができる。

眠れぬ夜の土屋の日本史―史料と解説(SUPER PREMIUM)

眠れぬ夜の土屋の日本史―史料と解説(SUPER PREMIUM)

 

この問題を解くうえで大事なのが音読すること(心の中でもいい)、現代日本語とは当然違った日本語なので、独特のリズムがある。それが結構楽しかったりもするので、是非音読してほしい。 

覚えるべきポイントは赤字になっているので、そこだけ覚える。あとその史料が何のについて記述しているのか判別できるようにする。要は一問一答と同じで、単語と出来事の組み合わせがリンクできるようになればいいのだ。

此比(このごろ)都ニハヤルモノ 夜討強盗偽綸旨(にせりんじ)」と来たら「二条河原落書」で後醍醐天皇建武新政を批判した内容だなー

清国ハ朝鮮ノ完全無欠ナル独立自主ノ国タルコトヲ確認ス」と来たら日清戦争後の「下関条約」の内容だなー

欧州情勢ハ複雑怪奇」ときたらナチスソビエト独ソ不可侵条約を締結した際の、平沼騏一郎総理の発言だなー

とかこんな感じである。↑にある様に、現代日本語に慣れていると史料問題の日本語は読みにくい、だからある程度の慣れも必要になってくる。後、マインドとしては、教科書に載るくらいメチャメチャ重要な史料なんだなー、って感じで読んでほしい。教科書に載るレベルって結構な大事件である。一体どんな事が起こったんだろう??くらいの気持ちでワクワクしながら読めると最強である。

 

史料問題のまとめ

・史料の内容がなんの出来事について書いてあるのか判別できる様にする

・昔の日本語の表記やリズムに慣れておく

・音読して音としても記憶しておく(録音して繰り返し聞くだけでも可能)

 

まとめ

今回の内容を踏まえた上で、もし僕が受験生に戻り、出来るだけ楽に効率よく日本史を勉強するとしたら、使う教材はこうなる。

通史  :まんが学習 日本の歴史 全15巻 + 超速日本史の歴史全集

一問一答:日本史B一問一答【完全版】

まとめ :日本史でるとこ攻略法

史料対策:眠れぬ夜の土屋の日本史―史料と解説

参照  :日本史用語集山川 詳説日本史図録第7版

 

こうやって改めて見てみると、「覚える」という作業は一問一答、まとめ、史料の3つぐらいで後は基本「参照」である、参照は気軽に読めばいい。さらにまとめ系の日本史でるとこ攻略法も暗記の為のサポート的立場であるし、史料問題は音読でクリアできる。そうなるといわゆるガチ勉をするのは一問一答1冊のみである。だから極端に言ってしまうと「一問一答とその他補助」ぐらいの感じだ。

後はひたすら過去問を解いて、漏れてしまった知識を埋め、解答に至るプロセスを確認するだけである。日本史なんて楽勝だぜ!!とまでは言わないが、こう考えると意外といけそうな気がしてこないだろうか。

どうせやるなら是非楽しんで!日本史の勉強をしてみて下さい。(・ω・)ノ

今回の内容が少しでもお役に立てれば幸いです。

#14 権力のあるおっさんとの付き合い方

今回は#4~6の「フリーターが独学3ヶ月で地方上級に合格した話」で話して頂いた谷さんに、「権力のあるおっさんとの付き合い方」というテーマで話てもらいました。

人は社会生活を営んでいれば、誰しもがおじさんと付き合わなければなりません。そして、世の中で力を持っているのも、得てしておじさん達です。そうであれば、ここは一度覚悟と決めて、おじさんを避けるのではなく、おじさんに向き合ってみよう!おじさんについてキチンと考えてみて、その上で行動してみよう!!

そんな心意気(?)で聞いた話です。また、後半はガラッと話が変わってキモくて金のないおっさんにならない方法や、地方に移住することのメリットの話などをしています。実質#6で中途半端になってしまった地方移住の話のアンサーになってます。#6の時はどうしても地方のネガティブな側面に注目してしまいましたが、今回はもの凄くポジティブな感じになっています。

 *冒頭でビットコイン投資の話をしてますが、投資は大小リスクを伴います、良く考えて行って下さい*

◾️メインテーマ

#0:10 公務員をやめて1年たった結果
#3:40 仮想通貨ビットコインを買ったよ
#8:25 権力のあるおっさんとの付き合い方
#25:15 おじさんは2種類いる
#27:35 キモくて金のないおっさんにならない方法
#32:25 地下アイドルは地下から出ろ!
#39:35「やれたかも委員会」からの「もうやらなくても委員会」
#43:20 話題が合うとは何か
#50:10 老人は現代社会の中でいかに存在すべきか

◾️その他キーワード

公務員全員が死んだ魚の目をしているわけじゃない/
おじさんはコンツェルンであり総合商社でありHDである
喜色満面にとはいかない
頼まれごとは試されごと
完全に恋愛工学
競争に負けると自尊心が保てない
村一番の可愛い子がAKBの下っ端になる
タラレバ娘で見たことあるやつ
視野が狭くなるとホームランを狙ってしまう

 

編集後記

今回はタイトルの「権力のあるおっさんとの付き合い方」の部分は実質20分くらいで終わってしましました。ただ、その他の雑談の部分があまりにも面白かったので、採用してしまいました。

「地下アイドルは地下から出て地方へ行け!」谷さんの力強い思いは、聞いてて清々しかったです。現役地下アイドルの方は是非ご一考を笑

ただ、今回の内容に関して1点注意してほしい部分がります。本編では地方の良い部分ばかりを挙げました、その一方で、私は東京や都市部の良いところを挙げる事ができませんでした。

都市部の良いところは何か?収録の後に考えて、一応の結論が出ました。都市部の良いところ、それは「価値観の多様性」です。何を当たり前のことをと思われたかもしれませんが、都市部に住んでいるとこの最大の利点を忘れがちです。

都市部には(地方と比べて)沢山の人がいます。その結果、自分と価値観の近しい人がいる可能性がより多くなります。人の入れ替わりの多いので、ノンネイティブが長年の風習に従わされる事もありません。小さなコミュニティが星の数ほどあり、どれかしらに属することができます。ここではないどこかへ行きたい人、居場所探しをしたい人達に非常に魅力的に思える場所なのは間違いありません。(現実は置いといて)

ただ、一方で都市部のデメリットももちろんあります(本編で触れた、物理的に人多すぎ問題や、自分の代わり多過ぎてアイデンティティ崩壊問題など)。なので、今回の内容を踏まえた上での最善の策は、

自分の価値観が地方と近かったり、近しくなったときは、都市部から出た方が、もっと人から認められて、必要とされて、より幸せになれるかもしれない!

都会も地方もどちらにも長所短所があり、その優劣が万人に当てはまりません。だったら、結論は決まりきっていて「自分が両方体験して結論を出す」。これしかないです。片方しか知らず選択肢にも入らない、これが最大の不幸です。都会しか住んだことがない人は地方へ、生まれてから地元周辺しか知らない人は都会へ、両方を経験して、自分がより幸せになれる方を決めて下さい。これはあなたしかできないことなのです。

そんな感じです。をわり。

 

 *関連記事

 

 

#15 マネージャーから見たタレントと芸能界

今回は、現役の大手芸能事務所のマネージャーをやっているSさんに、マネージャー業について伺いました。芸能界の裏事情がメインですが、これからタレントや役者を目指す方は必見の内容になってます。

新人のタレントはそもそも芸能界というものについて無知です(当たり前ですが)。そんな新人のタレントにとって、マネージャーほど頼りになる存在はいません。しかし、大事な大事な相棒であるマネージャーについて、一体どれだけの事を知っているでしょうか?

マネージャーは普段何をしているのか?マネージャーから見たタレント、業界。いつもとは違う視点で芸能界を見ることによって、より多角的かつ広い視点で業界について考え、自分の取るべきポジションや振る舞い方が見えてくると思います。

その他にも、事務所とタレントの契約、タレントの給料事情、ネット番組普及による業界の今度など、知っておきたい情報が沢山です。

マネージャーからみたタレントという存在、そして今後の芸能界、学ぶことしかない50分!是非どうぞ。

(今回Sさんには匿名を条件にざっくばらんなお話を聞かせて頂きました、御詮索は控えて頂けると助かります('ω')ノ)

◾️メインテーマ

#1:00 マネージャーになったきっかけ
#4:00 マネージャの仕事内容
#7:20 タレントのお給料事情
#11:45 事務所とタレントの契約事情
#14:50 タレントになる方法と資質について
#21:45 マネージャーになる方法
#24:00 お仕事辛いよ物語
#35:00 なぜ君はマネージャーを目指さないのか?
#38:00 マネージャーの生態
#41:20 YouTuberとuuumについて
#44:45 タレントのAmebaTVなどネット番組進出について
#52:30 まとめ

 

タレントになる方法と資質についてのみ抜粋した選り抜き版はこち



編集後記

今回は、仕事の話はもちろんですが、何より業界の今後についての話が盛り上がりました。YouTuberやネット番組といった、決して世間一般には広がっていない存在が今後どうなっていくのか、非常に興味深い話が聞けました。

テレビとネット、世間的はやはりテレビの方が影響力が未だに強いです。本編でもありましたが、親や祖父祖母世代で、ネットを見ている割合は低いです。もちろん今後変化していくでしょうが、どの様に変化するかは誰にも分かりません。

時間が経てば、これまで以上にネットの影響力が増すのは確実でしょうが、その時は今のテレビと呼ばれているモノが、ネットの中での存在感を増しているでしょう。場所が変わっただけで、本質的な部分は中々変わらないかもしれません。

テレビとネット、今は分けて考えがちな両者ですが、今後は混ざりあって、区別なんてなくなっていく。そんな風に今は思ってます。(そん時は次の何かも出てきてるだろーし!)

をわり。

Audition(オーディション) 2017年 7月号

Audition(オーディション) 2017年 7月号

 

 *音声コンテンツまとめ

元全国2位が教える【受験日本史】~其之弐~なぜ山川日本史の教科書はつまらなく、オリラジあっちゃんの解説は楽しいのか

前回が予想以上に反応良くてビックリしてます。反応を頂いた皆様ありがとうございました。今回は山川の教科書について、話をしたいと思います。

今回は皆(特にできる人)が絶賛している教科書に苦言をいう事になるので、大変心苦しいのです。しかし、この際ハッキリ言わせてもらいます。山川の教科書は面白くないです。

実は教科書と名が付くもの全般が面白くないので、山川出版だけが悪いわけじゃないのですが、日本史教科書中で一番メジャーなため日本史の益々発展のため、勝手に一肌脱がせようという事です。 

構成としては、つまらない理由→その原因→対策という流れになってます(多分)。

 

山川教科書はなぜつまらないのか

さて、今回も先に結論を書いてしまいましょう。

山川日本史は感情を排しているからつまらない

人間が覚えられるものは大きく2つしかありません。繰り返したものと、感情を伴ったものです。

繰り返し方はなんとなくわかると思います。毎日通る道、良く会う知人、テレビによく見る人、これらは好きだろうと嫌いだろうと気が付いたら勝手に覚えてます。

感情の方が実に人間的で、喜び、怒り、哀しみ、楽しみ、ここら辺の感情を伴ったものは容易に思い出すことができます。飛び上がるほど嬉しかったこと、はらわたが煮えくり返るほどの思い、死ぬと思った恐怖、眠れないほどの興奮、こうした幸不幸は容易に思い出すことができます。

アイドルやゲームや鉄道といったマニアの方は、繰り返し見ている部分もありますが、それ以上に快の感情が伴っているからこそ膨大な知識を蓄えることができるのです。

(逆に考えてほしい、1度しか見ず、一切感情が起きなかったものを覚えられるとは到底思えない)

教科書は無味乾燥です。起こったことが年代順に淡々と、なんの面白みもなく書かれています。読み方を知らない生徒が、これで何か感情を起こすハズがなく、結果、面白いと思うことも、記憶することもできません。

教科書に書いてある出来事を、喜んでいいか、怒ったほうがいいのか、哀しむべきなのか、笑った方がいいのか。感情のパターンや常識のパターンの蓄積がないと、教科書の記述にどんな感情を抱いていいのか分かりません(本当はどんな感情でもいいんだけど、面倒だから感情を起こさない)。そうなると無感情→無関心→知らね、っという具合になるのです。

教科書は感情を排しているから面白くないし、記憶にも残らない。じゃあ逆にするとどうなるのか?

オリラジあっちゃんの授業はなぜ面白いのか

オリエンタルラジオのあっちゃんこと、中田敦彦さんがしばしばテレビで歴史の授業をしています。彼の授業は実に面白い。それは何故か?人物や出来事にガンガン感情をぶち込むんでいるからです。

あっちゃんさんの主な手法は、まず登場人物にフォーカスを当てる。その歴史上の人物が、いかに凄いのか、どのくらい偉大なことをやったのか、それを例えを入れながら紹介する。ここで大事なのが、その人物が「今」いたらどれくらいヤバイかという風に説明している点です。これによって、聞いている生徒は、その人物を身近な人として感情移入できるようになります。

そうやって登場人物に感情させて置いて、バーンとインパクトのあるその人物の逸話や出来事を出す。ここまでやれば、後の興味の持続は容易です。まとめると、

 

登場人物に感情移入→その人に関わる出来事を追体験

この構造です。ご本人の言葉をお借りすれば

推しメンを作る→そこからの関係で歴史をみる

ということになります。

 

氏は感情移入の為に生徒を良く煽ります。「これおかしいと思いません?・なんでこんなことしたんだと思います?・これヤバいですよね?・マジで最低なことをやらかしてます・この時完全に調子にのってます!」等々。こうして気がついたら興味を抱いてしまってます。しかし、残念なことに山川教科書はわざわざ僕らを煽ってはくれません!!!

もしかしたらあなたは、大河ドラマといった時代劇や歴史ドキュメンタリーで見た内容は覚えているかもしれません。其れも人物や出来事に感情が乗っかった結果です。僕らがが見たいのは無味乾燥な事実ではなく、人間ドラマなのです。そして、それに必要なのは愛憎や怨恨といったドロドロの感情なのです。

  

結論:教科書は感情に訴えないからつまらない、そしてオリラジあっちゃんは感情に訴えてくるから面白い。

 

なぜ教科書は感情を排するのか

さて、教科書が感情を排しているから面白くないのはわかった。では、なぜこんな国益を損ねるようなことをするのだろうか?日本史や世界史がもっと面白くなれば、国際教養人()がもっと増えて国益にかなうはずである。これには出版社の問題ではなく、日本史という教科の特殊性が関わってきます。

日本は戦前教育の反省から、特定の思想教育をしてはいけないという事になりました。戦前日本は国(国民)総出で戦争に労力をと注ぐ必要があり、教科書内に戦意を鼓舞する内容が盛り込まれていました。そしてそれらは終戦後、GHQからいかんぞ言われて「墨塗り教科書」になりました。ここら辺の経緯は、あなたも何となく聞いたことがあると思います。

歴史はその内容故に、思想色が強くなりがちです。国(政府)は基本的に自国の利益を最大化するように行動します。なので、国民に愛国的な教育をしたいと思うのは当然の事です。しかし、あからさまに自国を正当化したり、特定の陣営を擁護する教育は許されません。そこ結果、こんな感じになります。

 

起こった客観的事実のみを書いて、善悪は良し悪し判断は読者に委ねる。

(もちろん国家は直接教科書を作りません、民間に作成させ「検定」という形で採用する教科書を選ぶ制度になってます。リンク→3.教科書検定の趣旨:文部科学省

歴史がヒトの歴史である以上、その人物や国の思いや考えは避けがたい。どの陣営にも寄らず中立を保たないければいけないのなら、客観的事実を書くしかない。だから山川日本史はつまらない。極力感情や形容詞を排除し、徹頭徹尾、事実の記述・羅列に終始している。これは仕方がないことなのだ。

(極力と書いたのは、実は形容詞に中立な言葉はなく、言葉の性質という壁によって100%の中立ありえない。ヒトが言葉を操る生物である以上100%の中立は実現不可なのだ。)

 

結論:歴史はその教科の特性上、不偏不党、公正中立な立場も目指さねばならず、そのせい教科書は感情を排し、結果つまらない。

じゃあ、山川の教科書を面白いと思えない受験生はどうすればいいのか?答えは簡単、感情をこめてる教科書を使えばいい。

巷には、予備校(講師)が出す本が溢れている。みんなわざわざ読み解くような苦労はしたくない、分かりやすいのがいいのだ。じゃあなんで分かりやすいかと言えば感情が入っているからだ。筆者の主観で、出来事の良し悪しや善悪を切ってくれている。教科書じゃないから検定もいらない、著者の好き嫌いを思う存分言えるのだ。こういった参考書は解釈が分からない受験生に、歴史の見方を教えてくれる。

山川日本史を面白いと思えないなら、無理して使い続ける必要はない。ささっと有名人気講師の本に切り替えよう(っていうか既にそうしてるか)。山川日本史から去るのは逃げじゃない、現時点での目標は志望校合格だ。教材はその「手段」にすぎない、目的の為の手段にこだわっちゃいけない! 

The end justifies the means!!(ヒュ〜!)

 

 

感情の入った面白い歴史

ここまでの話を改めて整理しよう。山川の教科書がなぜつまらないかを説明し、それが教科書である以上逃れられないことも説明した。そして受験生目線の対策は、感情の入った面白い教科書や教材を使う、という結論だ。

なのでここからは、それに適した教科書の補助になるものを紹介していきたいと思う。要は山川教科書に感情を乗せるための補助教材だ。

 

感情教材選択の注意点

例えば歴史題材に扱ったマンガとして、大人気の「キングダム」などがあるが、この類は残念ながら補助教材としては今一歩だ。キングダムの紙面は戦いや戦術の部分が圧倒的に多く、費用対効果が薄い。例えば現時点で46巻販売されているが、仮に一巻20分で読んだとして読破に15時間かかる。

このように、歴史的に見て短い(そしてそんなに大量に出題されるわけでもない)期間に詳しくなっても歴史の点数は上がらない。

日本史でいえば戦国時代である。戦国時代にやたら詳しい人がいるが、そこだけマニアでもテストで高得点を取る事は出来ない。戦国時代でおぼえることは、有名武将の名前×家訓(余力あれば、領地と戦も)それも5名分ぐらいで十分だ。わざわざマンガやドキュメンタリーで何十時間も費やす必要はない。いや、必要なくはないけど、膨大な時間をかけるのは効率が悪い。

艦隊コレクションこと「艦コレ」も、刀を擬人化した「刀剣乱舞」もこの視点から適さない。戦艦マニアになっても刀の名前覚えても、残念ながら出ないんだよ!!興味という点では決して悪くはないが、受験勉強という意味ではズレてしまう。

以上を鑑みて「ある程度広い年代で、かつ受験にも良く出るとこ」これが選択の基準となってきます。ここからそんな基準をクリアした、オススメの感情補助教材を挙げていきます。便器上教材と言っていますが、基本的にはエンターテイメント性の高いものばかりなので、肩ひじ張らなくても大丈夫です(/・ω・)/

 

オススメの感情教材

ここからいくつか作品を挙げますが、決して全て見るのを薦めているわけではなく、受験勉強の息抜き、受験生でなければ事前準備ぐらいの気持ち、で興味あるものだけ見てみて下さい。

 ドラマ版:坂の上の雲

割と最近のNHKの傑作、普段大河をみない僕でも思わずみちゃった。なぜか日本でトップクラスに資金が潤沢なNHK(良し悪しは置いといて笑)が、総力を挙げて3年もの月日をかけて制作したドラマ。なんて贅沢な作品!当初は「スペシャ大河ドラマ」と名前まで仰々しいものになっていた。

この作品から学んで欲しいのは、明治を生きた人間のメンタルである。既に説明したように、歴史も面白く学ぶ為に大事なのが「感情」である。当時の人々に感情移入することによって、歴史上の出来事をまるで自分のことの様に体験できる。そうすれば、文字で勉強する時も、イメージの圧倒的アドバンテージによって学習を進めることができる。

さて、日本史を勉強するとわかるのだが、単に戦争はダメ、戦争は怖い、と言うのではなく「なぜ日本は戦争をしたのか?」という部分を必ず考えなければならない。当時だって戦争が大っ嫌いで反対した人たちはいた(与謝野晶子の「君死にたまふことなかれ」は有名な日露戦争反戦歌だ)、にもかかわらず戦争をしなければならなかったのはなぜか。

そんな風に、まるでミステリーも味わう顔様に大いに感情移入しながら見てみれば。知識として日本史の点数が上がるだけではなく、その後の人生に活かせる知恵まで身に着けることもできる。

受験生にそんな余裕ないと思うから純粋にエンタメとしての消費で十分だよ(^◇^;) 

 

 その時歴史が動いた

薦めといて何ですが、これを見るのは時間もお金もかかるので、特に苦手な部分を一点買いするのがいいと思います。ちなみにこの番組は既に終了してて、後継の「歴史秘話ヒストリア」が現在放送中です。本編も40分程度と寝る前に見るのにちょうどいいです。

似たようなコンセプトで「その時歴史が動いた」「英雄たちの決断」なんかもあります。もしかしたら自宅のビデオデッキに眠っているかもしれないので、買う前に家にないか探してみてね!!

 

日露戦争物語
日露戦争物語(1) (ビッグコミックス)
 

 1967年(明治元年)に生まれた秋山真之を主人公にした漫画です。明治初期~日清戦争までがハイパー強くなれます。作者の江川達也氏は嫌だったらしいですが、司馬遼太郎氏の「坂の上の雲」を元ネタにしているので、内容も面白いです。

ただ、1~10巻で十分です。それ以降は受験レベルを超えた範囲(単に戦争描写が細かくなるだけ)で、殆ど役に立ちません。日清戦争開戦までは文句なしでオススメです。

 

マンガ日本の歴史

要は各出版が出してる学習漫画の事です。学習を銘打ってるので、本当は薦めたくない、だって純粋なエンタメじゃないから。ただ、過去の自分も使ってので一応入れておきます。

僕が受験生の時は小学館のしか知りませんでしたが、今は各出版社から実に様々が工夫がされたものが出版されています。(↑これは「ジョジョの奇妙な冒険」の荒木先生が書いた表紙)こんなカッコいい表紙ある?ただ、カッコいいのは表紙だけのこともあるから注意!

講談社、学研、小学館KADOKAWAの4社を薦めるが、本屋さんに行って一番絵が好きなものを選んでね!たった20巻前後で日本史の最初から最後までを一気学べます。

 

風雲児たち
風雲児たち 1巻 (SPコミックス)
 

レジェンド漫画家みなもと太郎先生が、幕末を描く為にわざわざ(?)関ヶ原の戦いかた描き始めたギャグ漫画。この漫画のいいところは江戸時代を整理できることだ。

江戸時代は長い、265年もある。そして、現代の私たちの日常と未だに繋がっている部分が多い(芸能や地名など)、そしてなにより入試によく出る!めっちゃ出る!! 

寛政の改革天保の改革田沼意次井伊直弼やら字面がよく似た用語が多い。ここら辺を整理できれば江戸時代を一気に得点源にできる。一応ギャクマンガで読みやすいので、こちらもオススメです。

 

今回のまとめ

日本史は歴史はその教科の特性上、不偏不党、公正中立な立場も目指さねばならず、そのせい教科書は感情を排し、つまらなくなっている。だったら日本史を楽しいと思えない受験生は、まずはエンタメから日本史を味わい、そので得た感情を日本史の勉強にフィードバックする。そうすると日本史の勉強が楽しくなるよ。

 

*前回

 

元全国2位が教える【受験日本史】~其之壱~年代はほとんど覚えなくていい

そうです、私です。数少ない杵柄(きねづか)です。そんなこと言っても模試なんて、各予備校が年間何十回とやってますし、日本史だけですし、1回だけですし、1位じゃないですしおすし。

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これがどれくらいのレベルかというと、実際の入試では常に9割超えるレベル早慶だろうとどこだろうと)。さて、当時獲得した知識は宇宙の藻屑になったわけで、今更何かを教えたり、解説したりはできないと思ってます。しかし先日、高校生と日本史の話になった時色々思うところがあり、これはいかんぞと筆を執りました。1つでも勉強のヒントになれば幸いです。

さて、今回の内容ですが、歴史勉強あるあるの「年代暗記」の話です。先ずは、結論を声を大にして言いましょう。

 

歴史の年代を丸暗記する必要はない

 もう一度、

歴史の年代を丸暗記する必要はないっ


そうです、その出来事が何年の出来事なんて暗記する必要はありません。巷には年代のゴロ本や参考書がありますが、それをやってる人を見る度にこう思います。

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嘘です、言い過ぎました。そこまでは思ってないです。

 

年代を全て覚えるのは不毛だ

歴史の勉強をすると分かりますが、近現代の方が圧倒的に覚えることが多くなっていきます。特に300年近い長期政権が交代した幕末、そして植民地になる恐怖に怯えながら先進国に仲間入りしようとした明治時代、この動乱の時代は何もない年が無いぐらいの勢いで、ほぼ毎年重大イベントが起こります。

つまり1800年代、1900年代の出来事を膨大に覚える必要があるということです。年を暗記する受験生は、その度に「いや~、いや~、ひとは~、ひとは~」「いく~、いく~、ひどく~」とゴロを作るのでしょうか…。アホかと!こんなゴロを一所懸命覚えるのはナンセンスです。

年代を覚えるより何時代を覚える方が大事、そして覚えるとしても下2桁でいい、そんな話を今回はしたいと思います。繰り返します、キーワードは「時代の意識」と「下2桁」です。

 

年代は副詞だから覚える必要がない

いきなりキーワードとズレるのですが、先ずはそもそも論的な話をしたいと思います。ここは受験日本史というより品詞の話になるので、面倒だと思ったら是非飛ばして次章を読んで下さい('ω')ノ

 

・主語・動詞>目的語・補語>副詞 

英語で完全文と不完全文という言葉を習ったでしょうか。何も難しい話ではありません。ざっくり言うと、主語、動詞、目的語、補語を欠いた文を不完全文、欠いていない文を完全文と呼びます。

ここに副詞の名は出てきません。つまり、文を構成するものは主語、動詞、目的語、補語 であり、副詞は文の成分ならない。ということは、副詞はあっても無くても影響を与えない品詞、(他と比べれば)いらない品詞、という事になります。そして、年代は副詞にあたります。少し例を出してみましょう。

 

織田信長は1573年に室町幕府を滅ぼした。」という文章があったとしましょう。これを品詞分解するとこうなります。


織田信長:主語 / 滅ぼした:動詞 / 室町幕府:目的語 / 1573年:副詞

 

・主語を抜く
 「織田信長1573年に室町幕府を滅ぼした。」
 →室町幕府の末路は分かるけど、主体がわかんない。不完全文×

・動詞を抜く
織田信長は1573年に室町幕府滅ぼした。
 →どーしたの!???不完全文×

・目的語を抜く
織田信長は1573年に室町幕府滅ぼした。」
 →何を!??不完全文×

・副詞を抜く
織田信長1573年に室町幕府を滅ぼした。」
 →誰が何をしたかが分かり、文章も完全文のまま◎


(↑関係ないけど、室町幕府はみんな知ってるけど、その最期を知っている人は意外と少ないよね。)

 以上のように誰が(主語S 何を(目的語O どうした(動詞Vは言葉の性質上省けないのに対して、いつ(副詞)は省略することができます。という事は、主語、動詞、目的語が記述の中心であり、副詞である年号はそれより優先度が低いことになります。

 

結論:年号は副詞だから優先順位が低い

 

年代を覚えなくても正解できるから覚えなくていい

まず、大前提として押さえておいてほしいのが「年代の記憶は目的ではなく手段」ということです。言い換えると「出来事の年を覚えるのは、答えるためではなく、答えのヒントとして使う」ということです。

僕が記憶する限り、西暦何年の出来事か直接問われることはありません(ゼロではないけど限りなくゼロ)。じゃあなんの為に年を覚えるかといえば、以下の2つです。

 

①解答のヒントになる

②起こった順番は問われる

 

解答のヒントになる

例を挙げてみましょう。仮に次のような問題があったとします。

例題1

1937年、北京で日本軍と中国国民革命軍が衝突した( ① )が起こり、ここから日中戦争がはじまった

解答のヒントは「1937年」と「ここから日中戦争がはじまった」の2つです。じゃあこの問題を解くときにどちらをヒントにするか、そりゃあ「日中戦争のきっかけ」で十分解答の根拠になり得ます。その際年代を覚えていても、自分の回答の自信が上がる程度です。

仮に日中戦争の契機を知らなかったとします、そして偶然にも1937年の出来事として正解を覚えていたとしましょう。その時初めて、年代暗記が役に立ちます。しかし、それは現実的な方法ではありません。例えば1937年の出来事として「第二次上海戦争」というものがあります。これも十分日本軍vs国民革命軍の戦いに思える用語です。

つまり「出来事の内容や歴史的意義を知っていれば解答できる」ということです。そうだとすれば一つ一つ律儀に年代を丸暗記する必要はなく、先ずは流れや用語の意味を覚えるのに注力すべきです。

 

*ちなみに上の問題の答えは「盧溝橋事件」です。193777日で起きた出来事で「盧」という漢字には「」という字が含まれており、奇跡的に年号が覚えやすい出来事です(*‘ω‘ *)

 

起こった順番は聞かれる

過去問を解くとわかると思いますが、受験日本史では「起こった出来事並べ替え問題」が頻出します。例えば2014年のセンター試験ではこんな問題が出ています。

例題2

近世の印刷物に関して述べた次の文Ⅰ~Ⅲについて,古いものから年代順に正しく配 列したものを,下の①~⑥のうちから一つ選べ。

Ⅰ 宣教師が伝えた活字印刷術によって,天草版(キリシタン版)が作られた。 
Ⅱ 『日本永代蔵』などの,浮世草子とよばれる小説が著された。
Ⅲ 喜多川歌麿が,多色刷の浮世絵版画(錦絵)の絵師として活躍した。

① Ⅰ─Ⅱ─Ⅲ  ② Ⅰ─Ⅲ─Ⅱ  ③ Ⅱ─Ⅰ─Ⅲ  
④ Ⅱ─Ⅲ─Ⅰ  ⑤ Ⅲ─Ⅰ─Ⅱ  ⑥ Ⅲ─Ⅱ─Ⅰ

                 <センター試験2014年日本史B>より

 

これも各年代を覚えていなくても解ける問題だ。仮にそれぞれの正確な年代を知ら無い場合の解法を説明します。

Ⅰ:宣教師は戦国時代には既に存在したし、天草版の天草が仮に天草四郎と関係があったとして(*直接関係ない)天草四郎は江戸時代の最初の方だから15501650年くらいかな。

Ⅱ:「日本永代蔵」は井原西鶴の作品で、井原西鶴浮世草子江戸前期の元禄文化の事だから1700年前後かな。

Ⅲ:喜多川歌麿や錦絵は、江戸後期の化政文化の事だから1800年前後かな。

 

この後説明しますが、この様に時代区分、すなわち50年、100年単位のザックリした感覚でも正解(ここでは「① Ⅰ─Ⅱ─Ⅲ」)にたどり着くことができます。

もう1問、同年のセンター試験から出してみよう。これも年代が分からない前提で解いてみます。

例題3

 古いものから年代順に正しく配列したものを,下の①~⑥ のうちから一つ選べ。

Ⅰ 米・英・中 3 国の首脳が会談し,カイロ宣言を発表した。
日本海軍は,ミッドウェー海戦航空母艦 4 隻を失う大敗北を喫した。 
Ⅲ 広島と長崎に原子爆弾が投下され,多数の民間人が犠牲となった。

① Ⅰ─Ⅱ─Ⅲ  ② Ⅰ─Ⅲ─Ⅱ  ③ Ⅱ─Ⅰ─Ⅲ
④ Ⅱ─Ⅲ─Ⅰ  ⑤ Ⅲ─Ⅰ─Ⅱ  ⑥ Ⅲ─Ⅱ─Ⅰ

                <センター試験2014年日本史B>より

 

 Ⅰ:枢軸国側のイタリアが降伏した後の宣言で、カイロ宣言はのちのポツダム宣言に繋がる戦後処理に関する宣言だから、連合国側がある程度勝利を確信した後に違いない…!

Ⅱ:ミッドウェー海戦山本五十六司令長官が惨敗して、いけいけどんどんで拡大していった日本が、こっから戦況が悪化していくんだよな…。という事はカイロ宣言よりは前かな。

Ⅲ:日本にとっては原爆≒終戦だから、これが最後。

 よって答えは「③ Ⅱ─Ⅰ─Ⅲ」となります。この様に、年号を暗記していなくても十分正解にたどり着けつのです。(ちなみに、Ⅰが1942年、Ⅱが1943年、Ⅲが1945年)

いやいやこの問題は年代暗記してた方がいいでしょ!と思ったあなた、実に賢い、確かに1940〜45年は戦争が過酷さを極める部分で、1年単位で出来事を整理していた方がいいです。年代暗記していれば、即答できる問題なのは確かです。しかし、流れや内容を知っていても、上記のように解答に到達できます。

またこの問題に至っても、覚えるべきは40〜45年の下2桁で十分です。丸暗記する必要は一切ありません。この「下2桁」作戦については後述します。

 

結論:年代暗記は解答のヒントになるし、年代順も聞かれるけど、出来事の内容や歴史的意義を分かっていれば、選択だろうと記述だろうと正解できる。

 

年代よりも何時代かが大事

見出しでネタバレしてますが、出来事を覚える時にそれが何時代の出来事かを意識するのは非常に重要です。なに当り前の事をと思うかもしれません。しかし、これが出来ていない受験生は意外と多いです。ちょっと例題をやってみよう。

 例題4

平安中期、東国では高望王の孫にあたる平将門が、また西国では瀬戸内海海賊の首領であった藤原純友が中央へ反乱を起こした。これを( A )という。

 ①文禄慶長の役、②承平天慶の乱 ③文永弘安の役 ④長享延徳の乱

 解答 

この様に日本史では間違いの選択肢として字面やリズムが似ている用語が出てきます。これも先程同様、内容を知っていれば当然正解できますが。仮に「用語が似ていて判別できないが、何となく起こった時代は知っていた」としても正解できます。

 

①は安土桃山時代豊臣秀吉朝鮮出兵のこと。晩年の秀吉は耄碌したワンマン社長みたい。まさに「殿、ご乱心」状態。

②正解、藤原純友の「瀬戸内海海賊の首領」ってなんかワンピースみたいだよね。

③は鎌倉時代でいわゆる元寇との戦争、北条時宗は日本の救世主、マジぱない。 

④は室町後期、六角さんがやられた戦。別名が「鈎(まがり)の陣」で無駄にカッコいい。ちなみにこの用語は優先度低い。

 

この様に文字面が似ている問題でさえ、出来事の内容と時代が分かっていれば年代を暗記していなくても解答する事は可能です。何時代の出来事かわかっていれば、一瞬で残りの選択肢を消せます。

 

どうしても覚えたければ下2ケタだけ覚えよ

ここから先は、ここまでお主張は分かった上で、やっぱり年代を覚えたい人向けのテクニックです。年代覚えは、確かに役に立ちます。他と比べて優先度が低いだけで覚えているに越したことはありません、内容と年代、この2つが合わされば鬼に金棒、いや、坂本龍馬にいろは丸。しかし、それでも全部覚える必要はありません、下2桁で大丈夫です。なぜかというと、上2桁はほぼ自動で決まります。

 

 上2桁はほぼ自動で決まる

例えば織田信長と聞いて1800年代や1900年代を想起する受験生はいないだろうし、聖徳太子と聞いて900年代を想起する受験生もいないでしょう。

この様に、ある出来事が1~2000年の大体どこら辺かの感覚をあなたは既に獲得しています。これが非常に重要です。先ずは↓各時代の年表を見て下さい。

 

奈良   710年 – 794年
平安   794年 – 1185年
鎌倉   1185年 – 1333年
建武新政 1333年 – 1336年
室町   1336年 – 1573年 
安土桃山 1573年 – 1603年
江戸   1603年 – 1868年
明治   1868年 – 1912年
大正   1912年 – 1926年
昭和   1926年 – 1989年
平成   1989年 – 現在

以上のことは何となく御存知だと思います。それではここから、各時代の上2桁を抜き出してみましょう。(0は省略)

奈良:7
平安:7891011(長いので前期・中期・後期で分ける)
鎌倉:111213
建武13
室町:131415
安土桃山:ほぼ15
江戸:161718(前期・中期・後期で分けやすい)
明治:ほぼ18
大正:19
昭和:19
平成:1920(最近だし何となくわかる)

 

パッと見多く見えるかもしれませんが、最初の方は小学校で覚える内容(794うぐいす平安京とか、1192作ろう鎌倉幕府とか)であり、最後の200年くらいは感覚的にわかり、そして、ある時代の終わりは同時に次の時代の始まりなので、実質的には見た目の半分以下の量です。

そう考えると、特にを付けなればならないのは平安時代ぐらいで、後はその時代の前・中・後半が分かっていれば、ほぼ自動的に上2桁は決まることになります。だから、たとえ覚えるしても下2桁でいいのです。

結論:覚えるにしても下2桁で事足りる

(ぜんっぜん関係ないけど「パワプロ98」や「ダビスタ99」も上2桁が19なのが明白だから省略されている)

 

まとめ

さて、今回の主張を改めてまとめてみよう。

歴史の年号を丸暗記する必要はない。年号を直接解いてくる入試問題は稀で、時代や流れを理解していれば解ける問題がほとんどだ。また、仮に年号を覚える必要があったとしても、下2桁でいい。なぜなら、下2桁が分かっているれば選択肢の判別ができるし、何時代の出来事か分かっていれば上2桁はほぼ自動的に決まる。

 

ここまで散々年号暗記の悪口(?)を言ってきましたが、出来事が起きた年を記憶することを自体は無駄だとは思っていません。覚えていないより、覚えていたほうがいいのは間違いないです。それに、出来事と起こった時は本来不可分なものであります。

ただ、繰り返し述べたように、出来事の本質は主体や事象の方であり、年号の方ではありません。そして受験において年号は手段の1つです。手段を目的化してはいけません。

そして、幸いなことに受験日本史は年号を覚えなくても、事象を理解していれば解ける問題になっています。これは大学側が事象を理解していることに価値を置いているという証明であり、またメッセージとも思います。

あなたが効率的に勉強して、受験日本史をクリアしすることを祈っております。

*続き

#13 ボーイズラブと腐女子の世界入門

今回はボーイズラブ腐女子についてのお話を伺いました。

縁のない人には全っっっっったく未知の世界だとは思いますが、これを聞けば今まで理解できなかった世界が少し開けるかもしれません。

BLを愛好されてる方は世の中に沢山います(だからこそ産業として成り立ってる)。仲良くなった友達、好きになった人が実はBLが好きだった!そんなときでもこれを聞いてればバッチリ(?)です!

また、ご自身がBL好きで、その良さをどうやって説明して良いか分からない(;´・ω・)という時にも御活用下さい。

 

◾️メインテーマ

#2:05 BLにハマったきっかけ
#10:00 同人誌と商業誌の違い、やおい(801)とは何か?
#13:45 BLとはなにか
#18:30 腐女子の用法・語法
#20:10 BLの楽しみ方①視点の話
#33:33 BLの楽しみ方②設定の話
#39:25 周りに理解してほしいか
#41:45 BLの入り方

 

■編集後記

今回はいつもより出てくる単語が多かった印象です。毎回知らない世界の話なので当然未知の用語は出てきますが、特に固有名詞や専門用語が多かった印象です。

本編の中で語られていた「視点の自由さ」というは非常に重要な考え方だと思います。登場するヒロインに対して、必ずしも肯定的な感情を抱く訳ではない(逆もまた然りですが)。それと性別から開放された故の視点の自由さ

 

本編で「このBLがすごい!」をオススメしてましたが、正式には「このBLがやばい!」です。興味持ったからはこちらかのオススメも参考にしてみて下さい。

このBLがやばい! 2017年度版 (Next BOOKS)

このBLがやばい! 2017年度版 (Next BOOKS)

 

 こちらも本編で触れた「俺たちのBL論」です。サンキュータツオさんは今、一番分かりやすくBLを解説できる人だと思います。WOWOWで配信されている動画講義も非常に面白いです。BLの世界に興味を持った方はこちらもオススメです。

俺たちのBL論

俺たちのBL論

 

 *過去放送のリンクは↓こちらから

#12 アイドルにハマるメカニズム

「なぜ人はアイドルにハマるのか応援するのか?」そう思ったことはないだろうか。アイドル、俳優、女優、タレント(垣根は怪しいが)そう言った対象を応援する。応援して、何があるのだろうか、明日からの人生が変わるのだろうか。

そんな長年の疑問を、現在進行形でアイドルにどハマりしているちひろさんに伺ってみました。話を聞きながら、少しだけ理由が分かった気がします。

 



■メインテーマ

#2:25 アイドルにハマったきっかけ
#20:35 アイドル文化の中のジャニーズ
#21:55 アイドルの存在が実生活に与える影響
#28:35 アイドルに何を求めるか、恋愛感情はあるのか
#37:50 アイドルはいつまでアイドルか?ファンの思う引退するタイミン
#40:00 最近のアイドル事情
#45:20 意中のアイドルに彼氏彼女ができたらどうするか

 

■編集後記

話を聞きながら思ったことは、ファンにとってアイドルは「存在」するだけで、いや「存在」してもらわないと困る存在の様だ。しかしアイドルは、応援なり崇拝してくれる人々がいなければ存在が許されないものである。

だからこそ、ファンの人々はこれからも存在し続けてもらうために、一生懸命応援しているようである。もちろん、大前提として最初に楽しさや嬉しさを提供してくれたからこそであるが。

ファンとアイドル、臨界点を超えない限り端から見ても、需要と供給、非常に良い関係である。

 

 *この収録の後、超特急がこの曲でオリコン1位を取った曲らしいです

超ネバギバDANCE

超ネバギバDANCE

 

 ◾️その他キーワード
/超特急/ヒャダイン前山田健一)/サブカル女子/でんぱ組.inc/チームしゃちほこ/EBiDAN (恵比寿学園男子部)/私立恵比寿中学/ももいろクローバーZ/合いの手/スターダスト/エイベックス/推しという概念/ジャニーズ/SMAP/愛でる文化/AKB/握手会/ツーショット会/ハイタッチ会/恋に落ちる瞬間/幸せ/イケメン/歌舞伎/マイケルジャクソン/つんくファミリー/小室ファミリー/winds/FLAME/EXILE/LDH/AAA(トリプル・エー)/Lol/XOX(キスハグキス) /韓流/生写真/写真集/ライブグッズ/歌とダンス/恋愛感情/片思い/応援/アイドルの語源/小泉今日子/今日もどこかで生きている/俺たちが育てた/Da-iCE (ダイス)/ジュノン

 

 

勉強系おすすめオーディオブック

どもオーディオブック大好き男です。今回は勉強系のオーディオブックをオススメしようと思います。勉強をする前に、勉強法を勉強することは非常に有効なことです。より効率的に学習する参考になれば幸いです。

勉強本一般に言えることですが、基本的にどれも汎用性のある技術や記憶の話が出てきますが、どうしても自分のバックボーンの話がメインになってしまいます。だったら自分と同じものを目指していた著者の方が、感情的にも内容的にも参考になります。是非、あなたにぴったりの勉強本を見つけて下さい。

 

  

 大学受験

受験の神様としてお馴染みの和田秀樹氏とカリスマ講師(?)柴田孝之氏の共著。本書の一応は東大向けに書かれてはいるが、東大じゃなくても、どこの大学でも使える技術が紹介されている。科目別の章立てになっているので、苦手科目部分を聞くのもあり。

ただ、会話形式になっているので、話し言葉が苦手な方にはオススメできない。あと書いてて思ったけど、大学受験生はオーディオブック聞くんかいな…。

 

 司法試験

 司法試験などの専門学校伊藤塾伊藤真氏の著書。もちろん勉強全般の話をしているが、ちょいちょい出てくる話がやはり司法試験絡みである。FeBeは伊藤氏の著書が充実しているので、一つ聞いてみて、良ければ他も聞いてみるといいと思います。基本短い(2~4時間)のでサクッと聞けるのも◎です。

ただ、護憲派で知られている著者なので、政治的思想が異なるからは控えた方が良さそうです。ちょいちょい憲法の話が入ってきます。

 

書影

 

 

 これが実は結構オススメしたい本なのですが、先ずはタイトル詐欺です。全然ずるくない、超王道の勉強法を丁寧に解説した本です。要は「勉強は問題集から」「インプットじゃなくてアウトプット優先」といった内容の本。

ある程度勉強したことあればわかる勉強法なのですが、経験が無いと知らない方法でもあります。なので、知ってる人や実践してる人にとっては至極当然、今更な内容。

ただ、その方法をしらない人向けに長尺で解説してくれてるだけでも、この本は価値があります。レビューが割と荒れてますが、①タイトルがオーバー、②割かし王道でまっとうな勉強法、③イケメン、ここから辺が叩くポイントかと思います。

「えぇ!?勉強ってインプットじゃないの??!」と思った方は御一読を。

 

 公認会計士

 公認会計士に合格は出来なかった著者が、その失敗をもとに書いた勉強法の本。今は人気講師らしいので、教える方に才があったのだと思う。やはりバックボーンが公認会計士試験なので、その手の話が多い。

言ってることはどれもまっとう。この本の特色は勉強法をA、B、Cでランク付けしている。それで、勉強になれてない人はAの勉強法からやってみましょうね、って感じである。

著者の経歴みて「合格してねーのに大きな顔するなよ」と思った方は、自分で出来る事と人に教える事が違うのを再認しよう。

 

 社労士・中小企業診断士

ニッチな資格をついてきたな、というがこの本。文系の資格といえば、司法試験や公認会計士が目立つ中で、社労士や中小企業診断士は地に足着いた感じがする(相対的な話であって決してバカにしているわけではない)。

これもスイスイとか快速とか耳心地のいい言葉が並んでいるが、鵜呑みにしてはいけない。要は「コツコツは出来ないから短期で一気にやってしまおう!短期なら頑張れるよね!」的な話である。合格するための心持ちなど、割とマインドセット的な話が多い。

 

 *関連記事

#11 日本と米国2重国籍の話

デザイナーtakaさんをゲストに「国籍」の話を伺いました。

 

■メインテーマ

#1:00 スポーツを見ない理由
#5:40 アメリカのパスポート取得の話 
#9:45 出生証明書(birth certificate)取得の話 
#19:20 誓うという行為 
#21:35 アメリカ大使館での話 
#28:45 ケネディ宇宙センターへ行った話 
#33:55 国籍があると良いこと 
#37:19 月額デザインサービスの話 

最後にでたデザインサービスのHPはこちらです→http://suguny.com
「没頭キャストを聴いて来た」と言えば最初の1ヶ月無料でサービス受けれます。宜しければどうぞ(^^)

 

■編集後記

実はこのテーマには前振りがあって、別にところで同じような2重国籍の知人の話を聞いたことがあった。その時は「へーそんなこともあるもんだ」気にも留めなかったが、全く同じ様な話が今回のTakaさんの口から同じような話が出てきたので、収録しようという話になった。

私同様、多くの人にとって国籍の話は無関係かもしれない。しかし、国外に出ようとすると必ず付いて回る話でもある。幸い、日本と世界的には豊かで平和な国である。それ故に、止むを得ず国外へ脱出しようとすることもないし、海外へ出稼ぎに行く必要もない。

難民について高説を垂れるつもりはない。特に気にしないがそこにあるモノ、それが国籍であり、国籍について考えたことがないという事が、実は非常に幸いなことなのである。

 

東京無国籍少女

東京無国籍少女

 

 まもるぇ…!


*関連記事

dero339.hatenablog.com

 

 

#10 続・文学博士&読書会の話

文学博士課程の話と読書会についての話です。読書会って言葉は聞いたことあるかもしれませんが、一体何をやっている会なのか?参加するためには何をすればいいのか?そんな話を聞きました。

 

 

■メインテーマ

#0:40 博士課程2年の生活 

#8:15 ララランドの話 

#13:30 考察とはなにか 

#22:14 読書会について 

#26:00 参加者とやること 

#30:20 読書会の見つけ方 

 

 ◾️編集後記

 恥ずかしながら読書会というものに参加したことがなかったので、主催しているマギーさんに様子を聞こうというのが今回の趣旨でした。最初の雑談が思いの外盛り上がってしまい、本題に入るまで時間がかかってしましました。今後は極力本題から入っていこうと思っていますが、しばらくこの傾向が続きます。ご了承下さい。

もしマギーさんの読書会に興味を持った方は、是非こちらから連絡してみて下さい(`・ω・´)

マギーさん
twitter:@see_sea_Maggy
ブログ:http://blogs.yahoo.co.jp/maggy8novel8cinema8andsoon

 

 本編でララランドの話をしている時に、古谷実の「シガテラ」をオススメしました。これをオススメしたのは物語のオチが非常に似ており、シガテラを読んでいた当時、私はそのパターンに慣れていなかったため、あまりの展開に非常にショックと感動を覚えました。

どういう展開かはネタバレになるので控えますが、ララランドが楽しめた方は、是非、最終巻だけでも読んでみて下さい!

 

 
 
*過去放送一覧はこちらから

 

2017年上半期 劇場で観た映画ざっくり感想まとめ

下半期まで後一ヶ月ぐらいありますが、ここいらで上半期に見た映画を振り返りたいと思います。次観る映画やDVD選びの参考になれば幸いです。

 

ラインナップとオススメ度はこんな感じ

 

オススメ度5☆☆☆☆☆ 万人にオススメ、ベスト級映画
オススメ度4☆☆☆☆ 普通にオススメ、好き
オススメ度3☆☆☆  条件が合えばオススメ
オススメ度2☆☆   DVDでいいんじゃん
オススメ度1☆    暇なら見たらいいんじゃん

 

スノーデン オススメ度3☆☆☆ 

『スノーデン』(オリジナル・サウンドトラック)

『スノーデン』(オリジナル・サウンドトラック)

 

先ず、主人公スノーデンがCIAに入るまでがマジでカッコいい。好きな本の趣味とか最高。そして、事の顛末は知っているにも拘わらず、バレるバレないの展開はやっぱりハラハラした。

…ただ最後の10分間!一体どんな感情で画面を見つめればいいんだよ!…そんなトンデモ展開でした。あとガッツリ政治的思想を持ったプロパガンダ映画です。

ここからネタバレ(ドラッグすると見れます)→[ラストでまさかの本人御登場!PVかって位スタイリッシュな映像と共に実際の彼女も写真で登場!世界最高峰のリア充カップルのイチャイチャ写真をこれでもかというぐらい見せつけてくる。また製作者の主張は「スノーデンは悪くない、スノーデンいい人」で終始一貫しており、物語的深みはない。

 

ドクターストレンジ オススメ度3☆☆☆ 

 面白いんだけど、なんか物足りない。何でか考えたると、敵の行動動機がイマイチなの、ある人物の心変わりに無理があるの2点が引っ掛かった。子供向けって言われたら反論できないけど、それでも色々展開が強引過ぎた感じがある。

カンバーバッチ好きにはオススメ。

 

ザ・コンサルタント オススメ度3☆☆☆ 

 中2病をめちゃくちゃカッコよくするとこんな映画になるって感じ。ベンアフレックはカッコいい。でも後半の展開やオチは割と予想できる。発達障害的なものがガツンとテーマとしてあるので、心当たりある人にはオススメしたい。ある意味希望を与えてくれる映画である。

 

ジャッキー オススメ度3☆☆☆ 

 上半期で一番頭を使った映画。ポイントをまとめると「ジャッキーの狂気は、生来のモノか、或いは大統領夫人という立場故のモノか」という事になる。非常に静的で集中力を要する映画で、ナタリーポートマンは女優としてどこまで高みに行っちゃうんだろうという感じでした。

ちなみに周りで観ていた初老の貴婦人達は、いびきかいて寝てました。

 

ラ・ラ・ランド オススメ度4☆☆☆☆

Ost: La La Land

Ost: La La Land

 

 アカデミー賞を6部門受賞した本作。この映画の感想を一言でいうと「言いたいことは沢山あるけど、面白かったからいいや!」って感じです。ミュージカル映画で大事なのは歌とダンスで、そのクオリティが素晴らしかったです。

音声版は↓ こちらの8分頃からララランドの話してます。

 

夜は短し歩けよ乙女 オススメ度3☆☆☆ 

 「この乙女主体的に行動してねー!」予習として原作を読み返したときに、そんな懸念が生まれまれいた。お酒を飲みたいという初期衝動は在ったにせよ、その後の行動はどこか主体性を欠いているように見える。彼女の願望は、その持ち前の才能と酒豪っぷりによって、苦労なく、或いは(周りの人々の影なる労力や自然現象によって)自動的に達され、殆ど労せず手に入れてしまう!そんな話にノれるか!

…と思っていましたが、映画版は見事な改変をしてました。さすが湯浅監督、お見逸れ致しました。

マインド・ゲーム [DVD]

マインド・ゲーム [DVD]

 

 「夜は短し~」の雰囲気が好きな人は、是非↑このマインドゲームも見てみてほしい。湯浅監督の最高傑作だと未だに思うし、見る前と見た後で世界の見え方が変わる映画とはこのことだと思う。きっとあなたの期待を超えてくれる作品だと思う。

 

ドラえもん南極カチコチ大冒険 オススメ度3☆☆☆ 

人生初ぐらいの勢いで映画版ドラえもん観ました。クトゥルフ神話っぽいと噂に聞いていましたが、本当にそうでした。作品自体は面白かったのですが、久しぶりにドラえもんを見たせいでしょうか、ジャイアンスネ夫、毒っ気なくなり過ぎじゃないですか…?

 

 ↑こちらがその元ネタのコミック版。そもそもクトゥルフ神話とは何か?と聞かれれば、キリスト、仏陀ムハンマドはそれぞれ宗教という形で「世界」を作った、そして、ラブクラフトが文学という形で作った「世界」、それがクトゥルフ神話だ!!!

 

T2 トレインスポッティング オススメ度2☆☆ 

T2 トレインスポッティング -オリジナル・サウンド・トラック

T2 トレインスポッティング -オリジナル・サウンド・トラック

 

 あの!あのトレインスポッティングの続編なのに、全然宣伝されてないなー?と思っていましたが、鑑賞後納得しました。余程彼らの20年後が気にならない限り、別に観なくていいです…!決して悪い作品じゃないですし、何ならグッとくるところもありましたが、前作を超えれませんでした…。期待が高かった分残念…!!

 

美女と野獣 オススメ度4☆☆☆☆

美女と野獣 オリジナル・サウンドトラック - デラックス・エディション-<英語版[2CD]>

美女と野獣 オリジナル・サウンドトラック - デラックス・エディション-<英語版[2CD]>

 

ディズニーの名作「美女と野獣」実写版、なので今更ストーリーは説明不要だろう。ふと思ったのだが「逃げ恥」は日本版美女と野獣だったんじゃないか…?

エマワトソンはこの映画でハーマイオニーのイメージを払拭できたと思うし、キャスト陣は他の配役が考えられないくらい完璧だったし、音楽もヘビロテするくらい良かった。特にいう事なし、いまやってる中では一番デート向けの映画だと思う。

村人強襲のシーンは永井豪デビルマンを彷彿とさせるくらい、怖くて良いシーンだったよ!

 

メッセージ オススメ度4☆☆☆☆

『メッセージ』(オリジナル・サウンドトラック)

『メッセージ』(オリジナル・サウンドトラック)

 

巨大飛行体が‟ばかうけ”っぽいで話題になった今作だが、現状これが上半期で一番良かった。公開されたばかりの作品なので、出来ればネタバレは避けたい。ヒントというか物語の核心を書いて置くので、見ても構わない方は↓こちらをどうぞ。 

ヒント(ドラッグすると見えます)→[主人公は異星人の言語を獲得する事によって、ラプラスの悪魔的存在になる。そうして自分の未来が分かったとして、人はその運命を受け入れるのか、或いは抵抗するのか

最終的に主人公が選択する行動を理解するには、西洋的というかキリスト教的な素養が必要となってくる。ユダの裏切りを知って上でイエスはどうしたか、訪れる受難に対し彼はいかに振舞ったか。ここら辺りが行動を理解するためのポイントである。

 

ガーディアンズオブギャラクシーVol.2 オススメ度4☆☆☆☆

 宇宙のならず者ヒーロー集団でおなじみの本作の第2弾。ハッキリ言って1作目の面白さを余裕で超えてきた。2時間以上の長尺ではあるが、体感時間はかなり短かった。映像、音楽、美術、ストーリー、キャラクターどれをとっても超1級、ただただ楽しませてくれる贅沢な作品でした。

 

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私立文系出身だけど数学を本気でやりなすよー【後編】数検準1級合格(但し1次のみ)

2015年の2月頃から数学の勉強を始めて早2年、とちょっと経ちました(詳しくは前編・中編参照)。その結果 、ついに数検準1級に合格しました!1次試験だけなので完全合格ではありませんが、小躍りするぐらいには嬉しかったので、ここまでを振り返ってみたいと思います。

 

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滅多に会えない友人が遊びに来ていたので、2次試験は欠席しました(><)

 

1次が終わった段階で「今回はいけるだろうなー」という感触で、実際その通りでした。ギリギリですが、合格は合格です(/・ω・)/

 

 

やった勉強法

数学検定準1級は数Ⅲがメインの範囲になります。そしてタイトル通り、私は文系の真ん中を走ってきたため高校で数Ⅲは未修、完全にゼロからのスタートとなりました。

 

独学で勉強するにあたって、とにかく解説の詳しい参考書がいいだろうと思って使用したのが、マセマシリーズの参考書です。 

スバラシク面白いと評判の初めから始める数学3 Part1

スバラシク面白いと評判の初めから始める数学3 Part1

 
スバラシク面白いと評判の初めから始める数学3 Part2

スバラシク面白いと評判の初めから始める数学3 Part2

 

 ここから下にいくにつれて難易度が上がっていきます。なのでこれが一番簡単な参考書となるわけですが、初学の自分にとっては上の2冊(教科書レベル)をクリアするのも一苦労でした。なんせ知らない用語が多い!使い始めたのが2015年の秋からでしたが、10周するのに半年以上要しました。

「初めから始める」を10周終えた頃の感触は「掲載されてる問題ならなんとか解けるけど、知識が定着している感じはしないし、何より本質は理解してる気がしない…」という感じでした。

 

スバラシク強くなると評判の元気が出る数学3

スバラシク強くなると評判の元気が出る数学3

 

それから、この「元気が出る数学」に取り組みました。初見の用語がなくなったので、解説を読むのが格段に楽になりました。こちらも半年ほどかけて10周程度やりました。この難易度になると、数ⅡBの復習を余儀なくされたので、ちょいちょい戻って復習しました。数Ⅲがなかなかさっぱり分からない、理解できないという時は、数ⅠAⅡBのどこかに積み残しがある場合があります。勇気を持って復習して下さい!

これを10周終えた段階で「お、ぼちぼち数Ⅲ理解して来たんじゃない?」という感情が芽生えたので、その段階で数検準1級に初挑戦しました(第293回2016年10月30日試験)。結果は惨敗。まさかの1.5点。ここで軽く絶望して、もう一段レベルをあげなきゃいけない事を実感しました。 

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*これが圧倒的敗北…!

スバラシクよくわかると評判の合格!数学3

スバラシクよくわかると評判の合格!数学3

 

そんなこんなで次の「合格!数学」レベルに移行して約半年、無事1次合格の運びと相成りました。2017年4月の段階で、この参考書はまだ最後まで終わっていませんでした。最終章の積分の途中で本番を迎えましたが、たまたまなのか何なのか、合格しちゃいました。数検は難易度にわりと波があるので、今回は易しい回だったのかもしれません。

 

まとめるとこんな感じです。

・2015年秋~2016年秋の1年間

「始めから始める」と「元気が出る数学」を半年ずつかけて勉強。

・2016年秋~2017年春の半年

「合格!数学」を勉強。積分の応用問題以外を3~5周。

 

費やした年次だけみると1年半ですが、実はそんなに根詰めて勉強してません。割とゆるゆるガバガバです。そのことを次の章で振り返りつつ、最後に以上のことから鑑みた最善の勉強法を書いて置きます。 

 

かかった時間

勉強の進捗管理としてスタディプラスを使用していたので、以下はその記録です。

2015年8~12月:211時間(7月の2級合格後)

2016年1~12月:247時間

2017年1 ~ 4月:68時間

     合計   :526時間

 

我ながら結構な時間を費やしたと思います。500時間超あればもっと有意義な使い方もあった気がしますが、侘しくなるので考えない様にします。

ただ、見かけ上は大層な時間ですが、1日換算にすると大したことはありません。2015年でも1日1時間ちょい、2016年に関しては1日1時間も勉強していませんし、2017年では1日30分の計算になります。

働きながら勉強していたこともありますが、仮に1日3時間勉強すれば、半年もかからず合格できる程度の時間です。

勿論、526時間全て数Ⅲだけ勉強していたわけではなく、途中でⅠAⅡBの復習もしています。しかし、準1級の合格までこんなに時間が掛かった最大の原因は、やはり過去問を使わなかったことにあります。過去問使えばゼロからでも200時間ぐらいで合格できるんじゃないかな!(適当)

 

結論:数検2級合格してから526時間勉強すれば、(最低でも)準1級の1次試験には合格する。

 

合理的な合格プラン

 以上の事から考える最適プランは以下の通りです。

「始めから始める」2冊

  ↓

「元気が出る数学」1冊

  ↓

 準1級の過去問

既に使用している参考書や問題集がある場合も、教科書レベル→応用レベル→過去問の3ステップを意識して貰えれば問題ないと思います。

私の場合は「過去問を使わない縛り」をしているので過去問を使いませんでしたが、やはり試験と名が付くものに過去問は必須です。縛りがないなら、使って下さい!

「元気がでる数学」で基礎をがっちり固めて、過去問で分からない部分があったら、その都度戻って確認する、を繰り返していけばいいと思います。 

 

結論:サクッと合格したいなら、過去問は使ってね!

 

最後に

本来なら後編で終わりの予定でしたが、2次試験に合格するまでこの企画は続けたいと思います。数学を学び直して起きた変化、良かったこと悪かったこと、社会人が数学を勉強する意味があるのか否か、終章としてそこら辺を書いていこうと思います。それでは、また。

 

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#9 デザインの作り方

今回はデザイナーのTAKAさんに話を聞きました。

なんでデザイン?今更??と思うかもしれません、しかし、私たちの生活はデザインであふれています。机、本棚、調理器具、パソコン、ケータイ、鞄、服、ポスター、これら身の回りにあるモノは、全てデザインという過程を経て生み出されています。

そうであれば、デザインは決して私たちと無縁の話ではなく、むしろ日常の話という事になります。あまりに身近過ぎて、意識して考えたことがない、そんなデザインについて今一度考えてみませんか。

 

■メインテーマ

・アイデアはどこからくるのか

・これからデザインを始めるにはどうすればいいのか

・デザインをどこで学ぶか

・学校や美大に通うのは意味があるか

 

www.youtube.com

 

■その他キーワード

クリスマスの恵比寿はカップルだらけ/スマホで生まれた新たな市場/車輪の再発明/現実世界にあるモノの抽象化/マーケットに出す/作って応募する/プライドが傷つく/イラストと絵画の違い/世界は電波で繋がっている/

 

 ■編集後記

実は現在、このテーマの続編を画策しています。もう少し知識部分を体系的にまとめて、初心者からある程度知識のある人まで網羅できるコンテンツを作りたいなと思っています。

デザインに限らずモノづくりは「イメージ→具現」の過程を経ますが、それを4段階に細分化して、その時々で必要なスキルを紹介する予定です。

 

*オススメのデザイン入門書

 

 

けものフレンズも終わったし、人間とは何か考えてみよう【前編】

けものフレンズが終わった。けものフレンズを見ながら「ヒトとは何か」みたいな思考がぐるぐるしていたので、ここで一旦整理しつつ、考察してみようと思う。

「IQ下がる」が代名詞になったこのアニメを考察するのは無粋な気もするが、どうやら世間様的にはルックが受け入れ難いらしい(それは認める)ので、それを説得する材料となれば幸いである。

 

人間とは何か?

先ずけものフレンズを語る上で外せないのが、フレンズと呼ばれるアニマルガール達の存在である。アニマルガールとは結局なんだったのか?物語の定義では「動物をヒト化させたもの」である。ここで最も重要になってくるのが「ヒト化」という言葉である。

 

表面的に見たフレンズのヒト化は、ヒトの外見と言語の獲得である。しかし、ことはそう単純ではない。確かにフレンズ達は動物の特性を持ち、ヒトの外見でヒトの言葉を使う…が、それだけではフレンズ足り得ない。式にして確認してみよう。

 

△動物+ヒトの外見と言語→フレンズ??

 

〇動物+ヒトの外見と言語+<ヒトの何か>=フレンズ!!

 

外見と言語だけでは足りない。フレンズがフレンズ足り得る「ヒトの何か」これは一体何なのだ?これが今回のメインテーマである。つまり、人間について考える時、カバンちゃんの特性について考えるのではなく、フレンズ達に共通する特性を見出すことによって、なんとまぁ逆説的に「人間とは何か」がわかるということである。

 

マークトウェインは「人間は機械に過ぎない」と言ったが、それは人間を説明するには不十分だ。仮に人間が機械であったとして、その時、他の生命も同様に機械に過ぎない。だからマークトウェインの言葉を訂正するなら「人間も機械に過ぎない」であり。それは人間の特異性を説明するモノではない!というのが私の考えである。

 

 自然科学的視座

さて、何事も考える時は、まずは分かっていることを整理する必要がある。まずは僕らがヒトついて知っていることを、なんとなく自然科学的に整理してみよう。論証のために結構な資料とデータを揃えたが、それを出すと残念ながら取っ散らかってしまうので、ここでは結論部分だけに留めておこう。

 

化学:人間の構成成分は、分子としては水素、炭素、酸素、窒素が主な構成要件。物質としては水、タンパク質、脂肪、ミネラルが主成分となる。つまり、特別他の哺乳類と変わることはない。

 

物理:肉体的に脆弱で、猛獣以上の力学的エネルギーを発生させることは出来ず、猛禽類のように鋭利な身体的特徴を持つわけではない。つまり、改めて確認するまでもなく、ヒトは肉体的強さによって地上の覇者になったのではない。

 

生物:前提として、私たち現生人類はホモ・サピエンスである。だから、これから考えることは全て「ホモ・サピエンスについて」ということになる。あと人類=ホモ・サピエンスではない。ホモ・〇〇は過去に複数存在して、その総称が人類である。

 

ここまでが現状の確認であり、ここからが考察となる。


けものフレンズから感じる「優しさ」の源泉

けものフレンズの世界観は、結局、いや終始「優しい世界」だった。そこに異論はないはずだ。序盤こそ「まどマギ」の再来を思わせる不穏さを匂わせ、ドキドキしながら毎週視聴していた。しかし、「まどマギ」のような厳しい世界ではなかった。では、私が感じた優しさとは何だったのだろうか。

 

「優しい世界」と聞いて思い出す作品を挙げてみよう。「みなみけ」「よつばと!」「けいおん!」辺りだろうか。これらの世界に共通する印象は、ひらがな4文字…ではなく、共感、寛容、善意、緩さ、といった単語である。このままではまだふんわりし過ぎているので、一旦逆の「厳しい世界」について考えてみよう…。

 

 「厳しい世界」から考える「優しい世界」

厳しい世界とはどんな世界だろう。同様に思いつくメジャー作品を挙げてみよう。「まどマギ」「カイジ」「闇金融ウシジマくん」「HUNTER×HUNTER」「進撃の巨人」辺りだろうか。

共通するのは、求められ要求が高い(絶対値ではなく本人の体感として)、ミス≒死、つまり1つの判断ミスが死につながる世界ということだ。マミさんは頭を失い、債務者たちはこの世の地獄を見、辛い時に救いの手はなく、ポックルはあっけなく喰われた。

(社会的も含めた)死と隣り合わせの世界で、高い要求に応えるために神経をすり減らし、頭を使い、努力して、行動して...それでも救われない、死んでしまう。それが厳しい世界だ。(忘れてはいけないのは、これらは異次元の話ではなく平和な日常と同時並行的に存在する世界で、特に僕らが野生とか自然とか呼んでいる世界は、どちらかといえばこちらの世界だ。)

 

ここから対義的に、優しい世界の輪郭が見えてくる。優しい世界とは、多くを求められず、神経をすり減らさず、頭を酷使せず、努力を要しない、そして何よりミスをしても死なない世界、まとめると「許され、認められ、失敗しても死なない世界」だ。

みなみけ」「よつばと!」「けいおん!」は、見事当てはまらないだろうか。のんびりと日々を過ごし、周囲の人は常に自分に注意を払い、ライブをすれば大体成功。そこには今日の不快も、将来への不安もない。

つまり、自分にネガティブな感情を起こさせるものから保護され、自由に興味の赴くままに行動し、その結果良くないことは起きても最終的には許されれる世界。

この世界感に身に覚えがないだろうか、そう、これは僕らが幼少期に経験した世界だ。両親という絶対的な存在によって僕らは保護され、周りの大人たちは圧倒的に優しかった。「優しい世界」とは「僕らの幼少期の世界」の様である。

  

結論:このアニメの居心地の良さは「優しい世界感」であるが、「優しい世界」とは自らの幼少期を彷彿させる、安心と優しさにあふれた世界観の事である。

 

フレンズ化におけるヒトの本質は何か?

けものフレンズの「優しい世界」の源泉は確認できた。確かにジャパリパークの住人達はどこか子供っぽい。舌ったらずだったり、考えが短絡的であったり、好奇心が異常に強かったり、何より自分の欲望に足して素直である。しかし、問題はまだ残る。ヒト化の源泉はまだ分かっていない。 

ここまでの話を一旦整理しよう。そもそもの発端はフレンズたちに共通する成分から「人間とはなにか?」を捉えようという試みである。ここで、一つの共通点として「幼さ」があるということになった。

 

しかし、フレンズがフレンズ足り得る要素が子供っぽさというのは些かおかしい。幼さや子供っぽさは、どちらかと言えば動物的(非ヒト的)な成分である。ヒトは動物として生まれて、成長と共に理性や知性を獲得して、人間になっていくものである。試しに先の式に当てはめてみよう。

 

動物+ヒトの外見と言語+<ヒトの幼さ>=フレンズ??

 

やはりしっくりこない。という事は、幼さはフレンズに必須の項目ではない。そういえば、ヒグマやキンシコウの様に子供っぽくなかったフレンズもいた。一体、ヒトに特有なものは何なのだろうか。

ヒトの成分を探しているはずが、どうやら検討違いのところに来てしまった。こういうときは振り出しに戻るべきだ。丁度いい具合に、一挙放送が始まるので、もう一度サバンナ地方から冒険を始めてみよう。

ニコ生「けものフレンズ」初の全話一挙放送 コメント数がアニメ史上ぶっちぎりの400万超えを達成 (ねとらぼ) - Yahoo!ニュース

 

フレンズとヒトと協力

物語を繰り返して気が付いたことがある。この物語は終始「協力」の物語であったということだ。

1話ではカバが、2話ではカワウソとジャガーが、3話ではトキが、4話ではスナネコとツチノコが、5話ではビーバーとプレイリードックが、6話ではライオンやヘラジカ達、7話では博士ことアフリカオオコノハズクと助手のワシミミズク、8話ではペンギン達、9話ではキツネ達、10話ではオオカミとキリン、11話ではキンシコウやヒグマと、

 

そして、

 

そして最終話では全員が「協力」する話だ。

 

最終話、最大の見せ場はフレンズ大集合シーンだ。巨大セルリアンに対し、それまで登場したフレンズが総出演し、その撃退にあたる。結果、囚われのカバンちゃんを救い出す。そして、ここにこそ「人間とは何か」のヒントがあった。つまり、肉体的には強くないヒトが、いかにして地球の覇者になったのか?そしてその力の源泉は、容姿でも、言語でも、知能でもなく、ヒトが「協力」できることに起因する。

 

ヒトの特殊能力

こんなことを言うと「他の動物だって協力してるわ」と思うかもしれない。確かにそうだ、ライオンは群れで狩りを行い、ヌーだってお猿だって群れを形成する。しかし、決定的に違う要因がる、それは協力できる仲間の数である。

 

平均的なホモ・サピエンスと他の哺乳類が闘ってみよう、別にサバイバルでもいい。先述した通りホモ・サピエンスの肉体的は強くない。そんな勝負をすれば大方負けてしまう。遺伝的に近いとされているチンパンジーにさえ勝てないだろう、彼らはホモ・サピエンスから見れば握力300kgの猛獣だ。 

それでは数を増やしてみよう、何人(匹)でもいいが、仮に1万vs1万にしてみよう。この場合、現生人類、つまり我らがホモ・サピエンスの勝利である。なぜか?相手の生物は「一致団結」することができないからだ。

動物は群れを形成する。それでも精々10~30体だ。それ以上の集団を形成し、尚且つい同じ方向を向くことはできない。先に挙げた1万vs1万の勝負をするとしよう、その瞬間、相手の種族は同じ種族内に敵が生まれる。自分の群れ以外の同族は脅威となり、同族の敵に対しては攻撃するか縄張りの外に出すかの行動をとらねばならない。

一方ホモ・サピエンスはどうだろう。確かに基本的な単位は他の生物と同じくらいだ。しかし、我々ホモ・サピエンスは共通項をより高次に持っていくことにより、より大きな集団を形成することができる。

 

人生を振り返ってみよう、地元のイベントでは地域ごとにまとまり、体育祭ではクラスや学年で対抗する。甲子園などの全国大会ではでは学校や県単位で対抗し、社会に出たら組織単位でまとまる。そしてオリンピックまで行けば、国家が単位として扱われる。

 

動物は群れる、そしてヒトは他の哺乳類を圧倒できるほど超巨大な群れを形成することができる。価値観を共有し、それに基づき同じ方向へ向かうこと、これを「協力」という。ヒトはこの「協力」を広範囲、大勢でできる種族なのだ。言い換えればヒトは「万を超える多数が同じ価値観を共有して、それに基づき同じ方向へ向かうことができる種族」である。そして、この生態こそ、ヒトとその他の生物を分かつもの、ホモ・サピエンスの特殊能力である。

 

最終決戦が示すもの 

それではけものフレンズに戻ってみよう。最終決戦はフレンズ達vs巨大セルリアン1体の勝負、つまり多勢vs無勢の戦いであり、フレンズ達の勝利は数の勝利である。そして、それを実現した力こそ「他者との協力」の能力であり。「協力」こそが先の公式に挙げた「ヒトの何か」なのだ。つまりこういう事である。

 

動物+ヒトの外見と言語+<協力>=フレンズ!!

 

結論:ヒトとは大人数で協力できる哺乳類である。

 

さて、ではここで、この結論から生まれる次の問いを投げかけてみよう。それは「なぜヒトは大人数で協力することができるのか?」という問いである。それを後編で考えてみよう。キーワードは「物語」である。

 

*視聴済みの方は久しぶりに視聴してみよう、最高のOPだ…!

 

人間とは何か (岩波文庫)

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