ちょっと過ぎちゃったけど、11月に見た映画。今回は3作品。
・ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(デヴィッド・イェーツ監督)
◼︎インフェルノ
「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズ最新作/映画『インフェルノ』特別映像
「ダヴィンチコード」や「天使と悪魔」の続編。これらを見なきゃいけないかというと、そんなことはない。いきなり入って大丈夫。で、個人的にはそれほどでもなかった。じゃあどんな人にオススメかというと、西洋美術史に詳しい人。
今回、たまたま一緒に行った人が大学で西洋美術史を専攻していて、鑑賞後に割と詳しく解説してくれた。かなり楽しそうに話していたので、彼のような事前の知識があればもっと楽しめたのかもしれない。
もちろん知らなくても、飽きずに2時間見れるくらいは楽しいミステリーでしたよ。
オススメ度3:★★★
◼︎ファンタスティックビースト
映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』90秒予告【HD】2016年11月23日公開
一応位置づけとしては「ハリポタ」の続編になるらしく、通称「ファンビ」と言うらしい。英国の超絶イケメンレッドメイン君が主演。
感想としては、これまでのハリポタが「陰湿でジメジメ」だとすれば、今作は「カラッと爽やか!」な雰囲気になっている。1番驚いたのはヒロイン像がえらく変化したことだ、最初出てきたときはヒロインと気付かなかったが、最後には可愛く見えてしまうから不思議だ。
これまでのハリポタシリーズを見ておく必要があるかと言われれば、別にその必要もない。いきなり今作から入っても十分楽しめる。むしろシリーズの入口としてオススメしたい作品だ。
オススメ度4:★★★★
「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」オリジナル・サウンドトラック
- アーティスト: オリジナル・サウンドトラック
- 出版社/メーカー: SMJ
- 発売日: 2016/11/16
- メディア: CD
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◼︎この世界の片隅に
【映画予告編】『この世界の片隅に』特報/出演:のん(能年玲奈)|Movie Trailer 114sec
年末にどえらい作品が来たという感じ、そりゃあテアトル東京の株価もストップ高になりますよ。予告編貼っといて言うのも何だけど、事前情報無しですぐに劇場に向かって欲しい作品だ。予告編も見なくていい、インタビューやレビューを漁るのは見終わってからでいい。
僕らは(少なくとも僕の周りでは)、良くも悪くも幼少期に自然と「反戦教育」を受ける。その際に使われる代表的な映像作品が「火垂るの墓」であり「はだしのゲン」である。今作は、これらの作品に並んで、今後の反戦教育に使われるであろう。しかし、先の2作品とは明らかに戦争に対するスタンスが異なる。
「火垂るの墓」が戦争下の後悔の話で、「はだしのゲン」は戦争への怒り(その矛先は敵国ではなく自国)の話だ。一方で「この世界の片隅に」は戦争を受け止めていた人々の日常の話だ。
現代から見れば戦争は非日常の超異常事態だ。しかし、当時はそれが日常で、日々の生活と境目なく存在していた。そこにあったのは戦争への怒りというより、諦めに近い心情だったように思う。
戦争の存在を受け入れ、それはあるもの割り切り、その上で日々を生きて行く。だから先に挙げた作品と異なり、戦争への悲惨さが希薄だ。言葉にならない部分が多いが、これが今作の魅力であると思う。不思議なことだが、笑ってしまうシーンも多い。
兎角!映画史に残る作品なのは間違いないので、上映中にぜひ劇場で観て、リアルタイムで体感するのがオススメです!
鑑賞中、頭の中で坂口安吾の「堕落論」がぐるぐるリピートされていた。恐らく安吾の防空壕での経験と、戦争に対するスタンスが今作に似ていたからだと思う。これについては、そのうち別途書いてみたいと思う。
オススメ度5:★★★★★
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