「ostracism」という道の単語に出会ったが、意味を見てももよく分からなかったので、調べてみたいと思う。
古代ギリシャの秘密投票による追放制度。僭主などを追放しようとする者の名を陶片に記して投票し、それが一定に達すると追放された。陶片追放。オストラキスモス。
これをまとめるとこう言うことになる。
ostracism=オストラシズム=陶片追放=オストラキスモス
…さて、
僭主って何?!陶片って何!?人生になかったよ!
と叫びたい気持ちを抑えつつ、それぞれ調べてみよう。
僭主(せんしゅ)とは何か?
例によって広辞苑を引こう
武力で王位を奪い、帝王の称号を僭称する者。タイラント。
要は、血統で王になった者ではなく、実力や武力闘争で王になった者を指す。
「僭」という字はどんな意味があるか?
「僭主」は知らなくとも「僭越」(せんえつ)という言葉は聞いたことがあるかもしれない。
この「僭」を調べるとこんな感じの意味がある。
- 目上の人の領分に潜り込んで勝手に冒す。
- 奢る身分不相応なことをする。
「僭越」が分不相応な振る舞いを指すように、「僭主」は分不相応に主(王)になった者、というニュアンスが読み取れる。
つまり陶片追放とは、古代ギリシャにあった暴君追放制度、といえそうだ。
タイラントといえばあの人気ゲームのあいつ
せっかく僭主=タイラント=tyrant=暴君が出てきたので、単語tyrantの覚え方を紹介しよう。
なんと、あの世界的大人気のゲームに登場するのだ。それがこちら。
バイオハザードという言葉を少しでもきいたことがあれば、そのボスがタイラント、で単語を覚えましょう。
もうひとつ、ウルトラマンタロウに出てきた怪獣にもタイラントがいます。
右手が鎌状の何か、左手が鉄球の怪獣です。
オリジナルはもう少し可愛い顔をしていますが、「暴君怪獣」とあったのでこちらにしました。
併せて記憶の補助にどうぞ!
実際の問題を解いてみよう
英検1級で実際に出された問題を解いてみよう
それでは最後に復習として、英検一級の問題を解いてみよう
The engineer said he was being ( ) at work because head refused to join the recent strike. colleagues he used to work closely with now ignore him.
1.exonerated 2.coalesced 3.ostracized 4.kindled
英検1級2014年1月試験より
今回出てきたostracismに近い単語がostracizeで「仲間はずれにする」「追放する」などの意味があります。
というわけで正解は3番。
最近のストライキに参加することを拒否したため、職場で仲間はずれにされている、とそのエンジニアは言った。以前は親しく働いていた同僚が今は彼を無視している。
1. 免罪された 2. 合体した 3. 排除された 4. 焼かれた
それでは最後にお聴きください、作詞作曲高橋照幸で、休みの国「追放の歌」。