日々、英語の参考書の研究をしていますが、職業病か、掲載されてい問題の出題大学とその出典となる本が気になります。
出題大学はほとんどの長文問題集で掲載されていますが、その元ネタは書かれていなかったり、書かれていても日本語翻訳版までは掲載されていません。
今回は旺文社の名著「基礎英語長文問題精講(3訂版)」について調べていきます。
大前提でオススメの長文問題集ですが、受験生は掲載大学をみつつ購入検討の参考にしてください。
出題大学と英文ワード数一覧
最初に基礎英語長文問題精講に掲載されている英文の語数と出題大学、テーマについてまとめます。
本書は全40問、難易度順にパート1~3に分かれています。
パート1
問題1:225語 専修大学「日本人の正直さ」
問題2:277語 関西大学「読書」
問題3:306語 和洋女子短期大学 「窓ぎわのトットちゃん」
問題4:361語 実践女子大学「子供に『待つこと』を教える」
問題6:288語 尾道市立大学「大学生活の心得」
問題7:409語 京都府立大学「情熱と市場,仕事と趣味」
問題8:257語 獨協大学「市場調査」
問題9:283語 玉川大学「仕事と幸福,仕事の選択」
パート1合計ワード数: 2,979語
パート2
問題11:317語 成城大学「イギリス人の特性」
問題12:372語 北海道大学「働き方、仕事と人生」
問題13:497語 藤女子大学「分割睡眠」
問題14:354語 関西学院大学「火と料理」
問題15:380語 早稲田大学「水への権利」
問題16:448語 成蹊大学「ベートーベン」
問題18:253語 早稲田大学「日本の教育制度」
問題19:236語 青山学院大学「言語」
問題20:356語 島根大学「通信手段の発達と世界」
問題21:328語 学習院大学「大学での科目選択」
問題22:321 語 成蹊大学「幸福」
問題23:479 語 中央大学「価格変更への反応,行動経済学」
問題24:363語 熊本大学「仕事と幸福,余暇と人生」
問題25:366語 中央大学「習慣」
パート2合計ワード数:5,400語
パート3
問題26:481語 関西学院大学「水」
問題27:356語 東京大学「孤独」
問題28:428語 法政大学「異文化理解」
問題29:395語 上智大学「文学研究」
問題30:235語 慶應義塾大学「蛇」
問題31:362語 早稻田大学「表情,社会心理学」
問題32:246語 成蹊大学「科学技術がもたらす変化」
問題33:246語 立正大学「言語と方言」
問題34:458語 大阪大学「幸福」
問題35:325語 神奈川県立外語短期大学「学問の目的」
問題36:597語 岡山理科大学「火口湖」
問題37:253語 跡見学園女子大学「教師と子供の関係」
問題38:420語 杉野女子大学「日本人の英語下手」
問題39:594語 福島大学「新生児模做,子供の発達」
問題40:654語 中央大学「悔いのない人生、今を生きる」
パート3合計ワード数:6,050語
パート1~3全英文合計ワード数:14,429語
出典元ネタ本まとめ一覧
パート1
改めて、パート1の出題大学とテーマは以下の通りです。
- 問題1:225語 専修大学「日本人の正直さ」
- 問題2:277語 関西大学「読書」
- 問題3:306語 和洋女子短期大学 「窓ぎわのトットちゃん」
- 問題4:361語 実践女子大学「子供に『待つこと』を教える」
- 問題5:256語 立教大学「アメリカ社会での女性の立場」
- 問題6:288語 尾道市立大学「大学生活の心得」
- 問題7:409語 京都府立大学「情熱と市場,仕事と趣味」
- 問題8:257語 獨協大学「市場調査」
- 問題9:283語 玉川大学「仕事と幸福,仕事の選択」
- 問題10:317語 龍谷大学 「不思議の国のアリス」
問題1:専修大学「日本人の正直さ」
Paul McLea著"Gaijin Likes and Dislikes"
日本に長く滞在し,本物のコスモポリタンである著者が,日本及び日本人の好きなところと嫌いなところをズバリと指摘する。
問題2:関西大学「読書」
Atwood H. Townsend著"Good reading"
出版社は"New American Library"
日本語版はなく、1947年出版の本なので、手に入れるのは難しそう。
問題3:和洋女子短期大学 「窓ぎわのトットちゃん」
戦後最大のベストセラー『窓ぎわのトットちゃん』。単行本、文庫、絵本の累計は800万部!35カ国以上で愛読されています。トットちゃんがユニークな教育のトモエ学園で、友達とのびのび成長していく自伝的物語。深い愛情で子どもたちの個性を伸ばしていった校長先生が、トットちゃんに言い続けた言葉「きみは、本当は、いい子なんだよ」は、今も黒柳徹子さんの宝物です。
問題4:実践女子大学「子供に『待つこと』を教える」
ドロシー・ロー・ノルト&レイチャル・ハリス著「子どもが育つ魔法の言葉」
世界22カ国で愛読され、日本でも120万部を超えるベストセラーとなった子育てバイブルが待望の文庫化! 子育てでもっとも大切なことは何か、どんな親になればいいのかというヒントがこの本にあります。親は、子どもにとって、人生で最初に出会う、最も影響力のある「手本」なのです。子どもは、毎日の生活の中で、よいことも悪いことも、親から吸収していきます。
本書は、よい子を育てるために親が知っておかなければならない知恵が、誰もが共感できるシンプルな言葉で綴られています。「けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる」「見つめてあげれば、子どもは、頑張り屋になる」「認めてあげれば、子どもは、自分が好きになる」「和気あいあいとした家庭で育てば、子どもは、この世の中はいいところだと思えるようになる」など、子育ての不安を解消する魔法の言葉がいっぱいです。
自信を持って子どもに向き合えるようになるに違いありません。
Gladys G Doty & Janet Ross著"Language and Life in the United States of America"
日本語版は絶版みたいです。
問題6:尾道市立大学「大学生活の心得」
マイケル・S. マローン著「The Everything College Survival Book」
この本の翻訳版はなかったので、同著者の単著を代わりに紹介しておきます。
マローン・マイケル
長年、シリコンバレーとハイテクをテーマに取材しており、サンノゼ・マーキュリーニュース紙の調査報道でピューリッツァー賞の候補に2度選ばれる。サンタクララ大学でMBAを取得し、現在、同大学の非常勤教授。ウォールストリート・ジャーナル紙に定期的に寄稿し、インテル担当記者として何百本もの記事を執筆
問題7:京都府立大学「情熱と市場,仕事と趣味」
ティナ・シーリグ著「20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義 」
日本でも書店で平積みされて売れた本です。
いい本ではありますが、それ以上に持ち上げられてる印象もあります。
著者は度々TEDに登壇しているので、リスニングの練習も兼ねて視聴がオススメです。
問題8:獨協大学「市場調査」
出典なし。おそらく大学の独自問題です。
問題9:玉川大学「仕事と幸福,仕事の選択」
シドニー・J・ハリス著「Pieces of Eight」
日本語版はなかったので、同著書の別作品を紹介しておきます。
シドニーJ.ハリス
シカゴデイリーニュースのアメリカ人ジャーナリストであり、後にシカゴサンタイムズのジャーナリストでした。11冊の本を書き、様々な格言を使用したコラムコ「Strictly Personal」で人気を博した。
ルイス・キャロル著「不思議の国のアリス」より「ウサギの穴に落ちて(down the rabbit hole)」
パート2~3の出典元ネタは、そのうち調べて更新します。
最後に、問題25:中央大学「習慣」の元ネタだけ紹介。