パラリーか要約か微妙な感じだか。要は書いた人が言いたいことと、その論理構成を分かりやすくしようという意図である。
分かりやすさを優先するために、タイトルも要約も趣旨を変えない程度勝手に書いてます。(過去問持ってると思うので、真面目で正確なのが知りたければそっちを参照してね!)じゃあ利点は何かと言えば。
・平易な言葉を使ってる
・要約だけで文章の流れが分かるようになってる
・トピックの背景知識や関連知識が身に着く
こんな感じです。内容理解の補助になれば幸いでっす。
2014①:合理的に行動しない人間心理
段落要約
⓵ニューヨーク証券取引所のグラッソ所長が、稼ぎ過ぎという理由で解雇された。
②自分に利益があるわけでもないのに、人々はなぜグラッソを非難したのか?
③経済学の前提だと、人は自己の利益を選び、その選択は他人の行動に左右されない。だとすると人々の行動はきわめて不合理。なぜそうなった????
④この理由は「最後通牒ゲーム」で説明できる。
⑤もし人が合理的に行動するなら、ゲームで1ドルでも提示があれば受け取るはずだ。
⑥しかし実際にはそうはならない。実際には、利己的な相手に罰を与えるために、自分が損することを選ぶ。
⑦このゲームの参加者は、自己の利益を最大するわけではなく、相手の行動に完全に選択を左右されている。(パラ③の経済学の前提の逆!!!)
⑧経済学的には不合理なこの行動は、社会にとってはプラスに働いている。これによって、人は自分の利益を超えて、公益のために行動する。本人にその意図はなくても、結果、社会の役に立っているのだ。
ポイント
らしいと言えばらしい、ストレートに経済学を扱った文章である。内容的に非常に面白い。とある象徴的な出来事から、テーマへ移行する話法は、内容が頭に入ってきやすい。つまり具体→抽象へと展開するタイプの文章である。
ただ強いて苦言を呈せば!問いを投げかけて置といて、ズバリ答えてくれてはいない!!その問いはパラ③の「人は何故不合理な行動をとるのか?」である。
つまり、経済学では「人は合理的に判断を下す」という前提に立っているが、それは全くの間違という事。じゃあ人は何を持って行動を決めるのか?単純明快、それが感情である。
人を動かすのは感情だ。これに乗っ取った人の行動原理はビックリするほど単純、不快を避ける、快を求める、この2つで説明できる。あなたやあならの身の回りの日常を思い出してほしい、それらの行動は思いこの2点で成り立っていないだろうか?
だから端から見て不合理な事でも、本人の中では整合性が取れているのだ。良く頭のいい人が「何でそんなことするのか分からない?」的な事を言うが、これは言い換えると「合理的に考えれば、その行動をするは完全に損しかないのに、何でそんなことするのか分からない」ということだ。ここで欠落しているのも相手の感情だ。
例として正しいか分からないが、ホリエモンこと堀江貴文さんが「以前は合理的に考えない人の事が全く理解できなかったが、色々経験して多くの人は感情によって動くことが分かった」と心境の変化を語っていた。
今では「エモーショナルマーケティング」なんて言葉もあって、感情はビジネスにも意識的に取り入れられる様になっている。ビジネスも恋愛も損得だけじゃない、この感情を理解できないと、手痛い思いをするので注意だ!!!!
行動経済学
古典的な経済学が人間の「感情」を取り入れられてない事は分かった。だが今はその欠点をを克服した経済学が存在している。それが「行動経済学」だ。
以前の経済学は、ただ単に利益を最大化するだけの人間をモデルとして理論を作っていた。しかし、本文でも指摘している様に、現実の人間は理論通りに”何故”か動かない。その差異を埋めようとしたのが行動経済学だ。
要は、古典的な経済モデルに「感情」を足したものだ(本当はもう少し細かいけど)。人間性を排した経済学に辟易したら、こっちやったらいいと思うよー^^
今回の内容を勉強に応用すると
さて、人間の行動原理が快不快の感情だという事は説明したが、この感情に逆らい続けると精神疾患を患ってしまう。これを読んでいるのは受験生だと思うが、これを応用して考えると、勉強を不快に思っているうちは勉強することができない。できたとしても続かないか、発狂してしまう。
だったらどうするか?勉強を止めて違う道を探すか、勉強を快にする、これしかない。
勉強を快にする方法が知りたい?それは個人差があり過ぎるから一般化できない。けど、自分のモチベーションに投資すれば間違いない。効率的な勉強法を知ればその方法を使いたくなるかもしれない、志望校へ行けば気持ちが高まるかもしれない、21日続けて勉強を習慣にしてしまえば、やらない方が不快になるかもしれない。
あなたの事はあなたが一番知っていいるはずだ、何が自分の快のスイッチをいれるのか?つまずく前に今一度確認しておこう。それが分かれば、スランプと無縁になり、勉強が楽しくなり、無事合格を勝ち取ることにだろう。
行動経済学のオススメの読み物を2冊紹介しておく、興味あればどうぞ。
- 作者: マッテオ・モッテルリーニ,泉典子
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2014②:外国写真家からみた多様性のロンドン
段落要約
⓵海外からきた写真家は、ロンドンの活動的な部分だけではなく、静寂も好んだ。
②ロンドンは伝統的なモノと帝国時代に外国から吸収した異質なモノが混在している。そこも写真家を魅了した。
③戦後社会階層の異なる人々が同じ場所で暮らすようになり、その後民族的多様性が強くなった結果、その傾向はさらに高まった。(貧富の違う者が同じ場所に住んでいるという特殊性)
④この様なロンドンの特殊性は、外国人写真家だからこそ気が付いたのである。
ポイント
現代文で出てもおかしくないような、抽象度の高い文章だったと思う。忘れてはいけないのは「外国人写真から見たロンドンの景色」ということである。細部に気を取られて、全体の見落とさずに読む必要がある。主役はロンドンではなく、写真家の視線であり、各段落で写真家たちが魅了された部分が紹介されている。端的にいうと,
⓵動と静
②内と外
③貧と富
これらが写真家を魅了した多様性である。写真については門外漢なので、これ以上余計な事を言うのは控えておこう。
壁ドンより床ドンよりロンドン (BULLET TRAIN in LONDON)
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