漫画とともに育って、現在進行形で影響を受けている。本棚整理を何度やっても残っていく作品、それはもはや自分を作った何かだろうと思う。どれも全力でオススメできるものばかりだ。
ジャンルで分けれないので、出版社別で分ける。ついでに各出版社に抱いてる勝手なイメージも添えて。
■集英社
言わずと知れた漫画界の雄。特にエンタメ性の強い作品が多い。
・ハンターハンター
みんな大好き冨樫先生の未完の作品。「レベルE」も「幽☆遊☆白書」も良いけれど、1番長く続いているのでH×Hを挙げる笑。ストーリーや世界観が面白いのは勿論だが、勝負は対峙する前に決まることを教えてくれた。偶然や奇跡をあてにしちゃダメだ、平時や事前の準備が大事なんだよ…!!
もう一つ挙げるなら、命をかけた戦いをしている最中に余計なことを言わない稀有な作品。
・リアル
出てくる人、みんな良い人。落ち込んでも、立ち上がって前を向く人。精神的に辛い時に読むと元気をもらえる。
・かくかくしかじか
「タラレバ娘」の作者でもある、東村アキコ先生の自伝的作品。平凡な()少女がいかに漫画家になったのかがメインストーリー。作者の特殊つすべきは共感力だと思う。ぶっちゃけてるからか何なのか分からないが、登場人物達の感情がズバズバ自分の中に流れてくる。物語の白眉は、それほど美しくもなく、むしろ不器用な師弟関係の結末である。
■講談社
集英社と比較すると、文字量が多い漫画を扱ってる印象。相性がいいのか安定して面白い漫画を供給してくれる、なんやかんや1番お世話になってる出版社。
・宇宙兄弟
リアルと同じで登場人物が基本的に”大人”で前向き。彼・彼女達も一生懸命頑張ってるから、自分も頑張ろうと思える作品。(環境は)厳しいけど(人々は)優しい世界。
・ヒストリエ
これほど知を愛した漫画があるのだろうか。読むと頭と体を鍛えたくなる漫画。これきっかけで図書館通いを始めた。
・進撃の巨人
映画は爆死だったけど原作は好調。世界の秘密も明らかになり、風呂敷を畳みにきてる。思想書としての側面も強く、2010年代の中高生はだいぶ影響されてるのでは??
何が良いかと問われれば「登場人物達の目的がはっきりしていて、かつ、それに向かう覚悟があること」、これに尽きる。同じ感覚をどっかで感じたことあるなーと思ったら探偵ナイトスクープだった。あの番組も依頼人は自分がやりたいことが明確で、かつ、実行する覚悟もある。そうか、進撃の巨人は探偵ナイトスクープだったのだ!
・シガテラ
同じ古谷実作品の「ヒミズ」と迷ったが、最終話の衝撃が忘れないのでこっち。
どんなに愛をささやき合い、互いを信頼し合った仲でも、人と人の関係はいつか終わってしまうのだ、しかも割とさらっと。切なすぎる事実を教えてくれた作品。決して強くない、ヘタレ主人公の物語。シガテラは「毒」の名前だよ。
■小学館
上記2社と比べてキャッチーさはないが、以下に挙げるのはどれも強烈な作品ばかり。なので、時々超弩級の作品を出してくれるイメージ。
・ザ・ワールド・イズ・マイン
真説 ザ・ワールド・イズ・マイン 1巻(1)<真説 ザ・ワールド・イズ・マイン> (ビームコミックス)
- 作者: 新井英樹
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / エンターブレイン
- 発売日: 2012/09/01
- メディア: Kindle版
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誰か共感できる登場人物はいるか?と問われれば、いない。気持ちの良い作品か?と聞かれれば、全然気持ち良くはなれない。それでもどんどん世界観に引き込まれていく強烈な面白さがある。この作品を良さを言葉で説明するのは本当に難しい。
重厚なテーマ、半端ない情報量、どんどん先を読みたくなる物語的推進性。要は、めちゃめちゃ面白いのだ。
・東京大学物語
僕の人生を拗らせた漫画。そーとー影響された。それでも中学生の時に出会えてよかった。社会人になってからは響かないかもしれないが、今の中高生にも読んでもらいたい、そして拗らせてもらいたい。きっと主人公に起こる出来事を他人事とは思えないはずだ。
・I【アイ】
いがらしみきおといえば「ぼのぼの」や「ネ暗トピア」のイメージだったので、ギャップに衝撃を受けた作品。 例えるなら、Mステとタモリ倶楽部でのタモリさんのギャップにショックを受けた様な感じ。
もとい。お世辞にも見やすい絵とは言わないが、これはあなたと世界の話だ。漫画の中に神を見る日がくるとは思ってなかった。
・ひとりずもう
ひとりずもう 上―漫画版 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
- 作者: さくらももこ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/04
- メディア: 単行本
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この作品を一言でいうなら「成長するちびまる子ちゃん」 だ。はまじにヒゲが生え、まるちゃんに生理がきて、たまちゃんは旅立ってしまう。
終わらない日常の終わり。少女も少年も成長する。人は永遠に子供ではいられない、その事実に気が付いた時の絶望と切なさ、その気持ちときちんと向き合って初めて人は“大人”になるのだ。さくらももこの最高傑作。
■その他
集英社、講談社、小学館以外です。結果、巨匠2人が入ってしまった…!
・火の鳥(未来編)
自分の死生観に間違いなく影響を与えた作品。火の鳥全体に言えるが、作者の頭はぶっ飛んでる、そして未来編が1番狂ってる。生を突き詰め、突き抜けた結果が見事に描かれている。
人の代表的な欲に「不老不死」がある。未来編は不死になった人類の話だ。これを読んでも尚、それを願うことは可能だろうか。否だ。
・風の谷のナウシカ
ご存知、巨匠・宮崎駿氏の代表作。正直、初見(たしか高校生)の時は途中で読むのを諦めた。恐らく映画版と比べて“見辛く”感じたからだ。
読み辛いのは認めよう。ただ、宮崎駿氏の全盛期のエネルギーがぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅっと詰まっている!読まずに死ねない作品!!
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