数学の学習を始めて気が付いたことがある。数学は深さのある学問であるということである。当然どんな学問にも深さはあるので、あくまで「入試」に限っての話である。
多くの入試教科は【基礎・標準・応用】あるいは【易・普・難】といった3段階で分類される。しかし、数学に関しては3段階では足りない。数学は英語と同様に基礎からの積み重ねが必要な分野であり、自己のレベルを越える学習は非常に効率が悪くなる。数学は無理に3段階にするべきではない。もう少し分けてもいいと思う。
というわけで、勝手に数学を7段階に分類し、そこから数学検定のレベルについて考えてみる。この分類は今後も活用する。
レベル1:教科書レベル:簡単。
レベル2:教科書レベル応用:まだ簡単。
レベル3:入試基礎レベル:まだ大丈夫。
レベル4:入試基礎レベル応用:簡単ではない。5~7周で無意識で解ける。
レベル5:標準レベル:やりたいこと、言ってることは分かる。初見厳しい。
レベル6:標準応用レベル:何言ってるかわからなくなってくる。方向性はわかる。
レベル7:難問レベル:なにがなんだか。
■数学検定の合格レベル
まずは、命題の結論を書いておこう
私の考える数学検定のレベルは次の通りである。
1次試験:レベル2~3
2次試験:レベル3~4
結論:数学検定は割りと基礎的な問題しか出てこない。
これだけ書くと数学検定は簡単だという印象を与えるかもしれない。しかし、この「基礎」という言葉が厄介である。基礎レベル、字面だけ見ると簡単に感じだろう。そこでココだけ「入試」という言葉を入れた。そう、「入試数学の基礎」は「基礎」ではない!数学得手者の「基礎」なのである。
数学を始めた際に私が引っ掛かったのがここである。基礎レベルと謳っている参考書に手を出しても、意外と解けないのである。特に全く記憶にない単元に関しては「問題が言っている意味が分からない」という事態が発生する、基礎レベルのはずなのに!
■7分類を詳細に
先に挙げた7分類を、もう少し詳しくみていこう。完全主観なので参考程度に。
レベル:入試数学での呼び名:偏差値の目安
コメント
レベル1:教科書レベル:偏差値~40
公式や定理、数学上のルールといった基本的なこと、つまり「○○は□□である」的事項が分かれば簡単。数学が苦手な人は早くもここで脱落してしまう。これ以降が1の力を2や4に上げていくのに対し、ここだけは0を1にする作業だからである。
レベル2:教科書レベルの応用:偏差値40~45
レベル1の数字がちょっとだけ難しくなったり、問いの方向が変わったりする。基本が分かってれば解ける。
レベル3:入試基礎レベル:偏差値45~50
教科書レベル(レベル1)が2~4個組み合わさった問題になる。まだ大丈夫。センター試験の易しい問題は多分ココ。数学のセンスある子はだいたいここからスタートする。だから数学が得手の人にとっては「基礎」なのである。
レベル4:入試基礎応用レベル:偏差値50~58
恐らくこれがセンターレベルである。ここらへんからちょっと難しくなる。レベル3(入試基礎)の数字がやや複雑になったり、定理が組み合わさった問題になる。レベル4はレベル3の数字が複雑になっただけで、レベル3がレベル1~2の組み合わせである。そうであるならレベル1~2を理解していれば、このレベルは解けるはずなのである。
レベル5:標準レベル:偏差値58~65
恐ろしいことに、ここが受験数学世界の「標準」である。標準ってどんな意味だっけ(^q^
「センター余裕だぜっ」って言ってる人は多分ここ。世間的には十分数字に強い人。数学が不得手な人の到達点でもあると思う。
レベル6:標準応用レベル:偏差値60~70
そもそも問題が何言ってるか分からなくなってくる。正直、今の自分の力だと難問レベルとの違いもよく分からない。参考書には難関大学レベルとか書かれる。
レベル7:難問レベル:偏差値65~75
東大京大はここらへんなんじゃねー(適当)
■まとめ
以上の考察を経て、改めて命題の結論を考えてみよう。
結論:数学検定は割りと基礎的な問題しか出てこない。
これは確かに正しい、しかし、ここで言う基礎は受験数学界という狭い世界の「基礎」である。それでは誤解が生まれる。誤解無き様に仰々しく言い換えよう。
結論言い換え:
数学検定は割りと基礎的な問題しか出てこない。しかし、ココでいう基礎は数学界での基礎で、最低でも教科書に書いてあることの理解は必要である。しかし、逆に言うと教科書に書いてあること理解してれば合格するレベルではある。
お、いい要約(結論)が見つかった。
結論:数学検定は教科書に書いてあること理解してれば合格するレベル
いじょう。