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没頭できることを求めて

仏教の目的って知ってる?

仏教は日本人には馴染み深い宗教だ。過去には神仏習合なんてのもあったし、今でも葬儀は仏教方式が主流だろう。…で、そんな仏教だけど、仏教の目的って知ってる?先に言っとくと私自身特に信仰の対象はない、強いて言えば科学だ。だから入信を勧める事も、壷を売りつける事もしない。宗教と宗教学は別物だ。

 

仏教の目的:輪廻から解脱して涅槃に入ること

 

…ok。順番に解説しよう。

 

 用語解説

■輪廻(りんね)とはなにか

仏教では世界を6つに分ける。それが以下の六道だ。(六道輪廻で画像検索!)

 

 地獄道(罰の世界)

 餓鬼道(飢餓に苦しむ亡者の世界)

 畜生道(獣、動物界)

 修羅道(魔類、怪物の世界)

 人間道(人間界)

 天人道(天の住人の世界、神々の世界)

 

それで、生命は生前の「業」(行為:カルマ)に応じて、これら6つの世界のいずれかに生まれ変わる。これが「輪廻」だ。

ところが困った事に、六道には全て苦しみがある。そうなると、

現在人間界に生きている→輪廻する→どこへ行っても苦痛が繰り返される

生存していることは即ち苦痛、死んでも輪廻は繰り返されるので苦痛から逃れる事は出来ない。それじゃあどうすんのよ!ってなった時の解決法が、次の「解脱」だ。
 

■解脱(げだつ)とはなにか

生きても苦痛、死んでも輪廻して苦痛。そうなると救いがない。そこで人々はどの世界にも生まれなくなる者”を願った。生命輪廻の束縛から解放されて、苦痛に満ちたこの世に2度と生を受けない、それが「解脱」である。

■涅槃(ねはん)とはなにか

先に解脱は六道輪廻からの解放だと明したが、涅槃はそのした魂は行く先である。だから「輪廻からの解脱」≒「涅槃に入る」である。
少しややこしいかもしれないが、解脱が動詞であるのに対し、涅槃とはで「解脱した状態」を指す形容詞と捉えると分かるかもしれない。

 

涅槃はよく「悟りの境地」と認識されているが、それを理解するためにはどうやって解脱できるのかを説明せねばならない。ちなみに、ここまでで一応の説明は終わっているので、ここから先は割と蛇足だ。

 

解脱ってどうやったらできるの

答えから言うと、執着心や欲望を断てばいいのである。生命の魂を六道に止めているものがあるのだが、それが執着心や欲望なのである。だから執着心や欲望を断つ事ができれば、輪廻から解放されるのだ。

 

じゃあ執着はどうやって断てるのかといえば、四聖諦や八正道といった執着を捨てる方法があるのだが、その説明はあまりに煩雑なので今回は省略する。要は坊さん達が日々修行としてやっていることだ。

 

で、悟るとはその執着を断った状態なわだから、
悟る→執着心や欲望がない→輪廻が発生しない→解脱できる→涅槃に入る
よって涅槃=悟りの境地、なのである。

 

さらに蛇足:なぜ宗教学は必要か

仏教に関わらず、宗教の用語は外国から入ってきた概念であり、さらに元々が抽象的という合わせ技で理解が難しい。だから解釈も多岐に渡るし、歪曲した解釈はカルト(偏った教義の宗教)に利用されたりもする。不幸にも仏教用語は文字面がカッコイイ。さて、ここらへんの仏教観を理解すると、オウム真理教がなぜ事件を起こしたか、その行動原理も説明できる。できればサラッといきたいので、乱暴にチャートにする。

 

世の人々は皆悪いカルマが溜まっている

このままじゃ死後もっと悪い輪廻をしちゃう

苦しめば苦しむだけ悪いカルマが減る

救わなきゃ!(使命感)

 

というわけである。だから人々をより苦しめる方法で凶行に至る必要があった。んで、なんで宗教学が必要かというと、オウム真理教に限らず何かしらの思想を持った集団が事件を起こした際に、その集団の教義や行動原理がわからないと、再犯対策や内部の被害者の救出(メンタルケアや脱洗脳)が出来ないからだ。カルトとはいえ何かしらの既存の宗教を元にしているもので、宗教がわかればカルトが分かる、カルトがわかれば対策もできる、というわけだ。(あくまで宗教学の実利学な面として)

思想信条は自由だ。日本国憲法でもしっかり保障されている。だから頭の中で、嫌いなあいつにあんなことやこんなことをしても、好きなあの娘にあんなことやこんなことをしても、自由だ。でもね、頭の中は自由だけど行動に移したらどうなるかは保障されてないよ!!

蛇足終わり!
 

まとめ

それではまとめてみよう。

Q仏教の目的は何か?

執着心を断って業(カルマ)を消滅させ、どこへ行っても苦しみのある六道輪廻から魂を解放し、この世から完全に無くなること。

 

そんな考えも「無空集滅道」とたった5文字で一蹴したのが般若心経だが、その話はまたいつか。また、現在日本で主流の仏教は結構良いとこ取りしてて、死後じゃなくて現世利益を重視してます。

南無三 

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